HPというシリコンバレーを生み出した企業の女性CEOであること。
HPがコンパックという世界1,2のパソコン企業を買収したこと。
そして突然解雇された
ということぐらいが自分がこの本を読むまでの知識であった。
そのためカーリー・フィオリーナさんってどんな人なんだろう? というくらいの軽い気持ちで
読み始めたのですが、中身は単なる自伝というだけでなく、自己啓発・リーダー術・交渉術・
女性が企業で働くためには。と言ったことも書かれています。
またタイトルにもなっているように、地元の小さな不動産の受付をしていた女性が、
世界的大企業のCEOになるまでのサクセスストーリーは読んでいて、非常にプラス思考を
与えてくれます。
とてもお薦めの1冊です!!
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目次
プロローグ
1. 両親こそが、最高の贈り物
2. 私の人生は、私のもの
3. 秘書の仕事を通じて、働く楽しさに目覚める
4. 売り込みの営業電話に恐れをなす
5. 初の営業現場は、ストリップ・クラブ
6. 裏切り、絶望、そして生涯最高の出会い
7. こちらが我が社のセックスシンボルです
8. 自分の人生は、自分のモノサシで測って
9. 権力を使わなければならないとき
10. 重要顧客を訴える
11. キャリアの途中の贅沢な寄り道
12. 相手の言葉で話す
13. 目的は、手段を選ぶ
14. きっかけがあれば、変わることはできる
15. 100年の歴史を持つベンチャー、誕生
16. 何事も最初が肝心
17. 世界で最もパワフルな女性
18. ヘッドハンターからの電話
19. 第1日目のとんだ洗礼
20. あの輝いていた時代は、どこに
21. HPのすべてを見直す
22. 全員が変わりたいと思えるか
23. 創業者一族との初顔合わせ
24. 最初の成果
25. コンパック合併という選択肢
26. プロキシー・ファイト
27. 統合には、緻密さが求められる
28. 成果が表れ始めた新生HP
29. パワー・ポリティクス
30. 最後の日
エピローグ
訳者あとがき
巻末資料
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◆交渉術
・(交渉において)最後までやり抜く覚悟がないなら、人を脅してはいけない。こちらが絶対に正しいと
確信がないなら、そして本当に重要な問題でないなら、脅してはいけない
・上手に交渉を進めるには、相手を知ること。相手に敬意を払うことが欠かせない。相手が大切に
することを自分も大切にし、時間をかけて信頼を得る。ビジネスの世界では、人は信頼と尊敬で
結ばれている。信頼と尊敬だけが交渉を成功させ、対立する人同士を結びつける役割を果たせる。
◆リーダー術
・人間は新しい考えを聞かされてから理解するまでに6回は言わないとだめらしい。つまり変化には時間
がかかるということだ。大勢の人間が新しい方針を聞いて理解し、納得し実行するまでには時間が
かかるということだ。
・共通の目標と適切なゲームプランがチームの力を引き出し、チームワークが困難な仕事を可能にする
・リーダーの仕事の一つは、組織の能力を客観的に評価することである。過小評価すれば、力は
伸びない。過大評価すれば、挫折感を蔓延させる。それを見きわめたうえで必要なスキルを身につける
機会を与え、少し上の目標を設定し、能力を伸ばし、自信を植え付けることが大切
・リーダーの資質
①人格 - 率直で勇気があること
②能力 - 自分の強みを知り、それを生かせること。足りないところを知り、他人に任せたり、
学習したりできること
③協調性 - 広い人脈を持ち、進んで情報の共有ができること
◆自己啓発
・信念があれば、そのうちきっと誰かに通じる。ベストを尽くせばチャンスの扉は開かれる。
自分が屈しなければ、人から貶められはしない
・やる気の出る目標を与えられれば人間は実力を発揮する
・自分の知識や行動に自信を持つことはとても大切だ。自信がなければよい決断を下すこともできない。
だが同じくらい大切なことがある。それは、自分は何を知らないか、自分には何ができないか、
現実的に評価することだ。それをしないと、自信は自信過剰になる。
・高い目標を持つことは大切だけど、きっと人生は、目的地にたどり着くことのない旅のようなものな
のだ。歩いていく一歩一歩が自分をつくっていく。
・人はいろいろな理由からベストを尽くさなくなる。自信過剰もあれば、「どうせだめ」という思い込みも
ある。「期待されていないのだから、この程度でいい」ということもあるかもしれない。
いずれにせよ力の出し惜しみを始めたら、必ず数字に表れるものだ
・変化を受け入れるのは、何か新しいことを学ぶようなものだ。新しい仕事、新しいスポーツ。新しい
言葉、等々。最初は大変である。だがやがてコツがつかめてきて、少しずつできるようになり、
そうなれば弾みがついてどんどんうまくなる。そして、いつの間にか第2の天性になる。
・「失敗は大いにありうることでしょう。でも失敗を恐れていたら何もできません。私たちの目標は、
完全完璧ではなく、進歩なのです。変化の速い今日の世界では、たとえ完璧でなくともタイミング
よく下され実行された決定は、遅すぎる決定に勝ると考えています。失敗からは学ぶことができます。
ダウンしたら、立ち上がり、また戦えばいい。それが、チャンピオンのすることです」
・「ガレージのルール」(HPの新しい価値観、行動規範)
①急進的なアイデア、奇想天外なアイデアは、悪いアイデアではない
②仕事に必要なアイデアやノウハウを分かち合う。鍵をかけてしまっておいてはいけない
③やるべき仕事を決めるのはお客さまである。
④毎日お客さまへの価値創出に貢献する
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