「これは両方買って記事を比較してみるとおもしろいなぁ。」と思い両方買ったのですが、よく読んでみると、週刊東洋経済はグーグル社そのものに対しての記事に対して、週刊ダイヤモンドの記事は「グーグル化」、つまり(勝間和代さんの本のタイトル ではないですが)グーグルが提供するようなツールなどを使ったIT技術を活用した情報武装についてでした。当初の目的とは違いますがせっかくなので、「グーグル化」の記事をまとめました。
●中小企業こそ、グーグルのデジタルオフィスを使い倒せ! 野口悠紀雄
・08年4月から一橋大学が学生向けのメールサービスをGoogle Apps に切り替えた。その他の大学でもGメール を採用する大学も出てきている。同時にアメリカの中小企業では積極的にGメールやGoogle Appsを導入して仕事の生産性を上げている所もある。
→締めのメールシステムを持つことなく、安価にシステムを構築出来ることが大きな理由。
・Gメールの特長
①インターネットのオンライン上に置いておくことで、複数の仕事場でシームレスに仕事が出来るようになる
②パソコンのHDDにメールデータを入れていると、物理的故障や、盗難などでデータを紛失するケースもあるが、オンライン上に置いておけば、それらの事故を回避することが出来る
③迷惑メール除去機能がほとんど完璧で、スパムメールに困ることも少ない
④検索機能が協力なので、探し出しことが簡単
●会社をグーグル化せよ
・最近はブログを活用するケースが急増しているが、他人の書いているブログを効果的に利用するサービスもある。エニグモが提供する「プレスブログ 」は、会員登録しているブロガーに、広告主が指定したテーマやキーワードを盛り込みブログを書いてもらう仕組みになっている。
・ブログと同様に強力なツールが動画共有サイト。YouTubeやニコニコ動画などが有名だが、広告主の依頼を受け、動画広告を公募。すると、発表の機会を探している素人クリエーターが応募し動画広告を制作、それを動画共有サイトで放送するようなサービス 「filmo 」という物もある。
・YouTubeには、祐子自動車販売会社や不動産業者による物件紹介、インターネット通販の商品紹介、町工場の技術紹介など、動画での紹介に適している業界の会社からのいくつもの動画が公開されている。
・引っ越し業者の「ムービングエス」はグーグルが8月から開始した「ストリートレビュー 」を使って、引っ越し現場を事前確認する・また社長の今井さんは、どうすれば安く、効率良く、かつお客様に喜ばれる引っ越しが出来るかを常に考えている。
例えば引っ越し業とリサイクルショップを兼業すれば、「不要品を買い取って引っ越し代を安くする」という営業が使えるということで、リサイクルショップ「リサイクルエス」を開設。
逆に引っ越しの時だけ売れる商品もある。家具の下に貼る防音フェルトや地震対策グッズなど。それを販売するサイト「ジェリービーンズ」も立ち上げ、そんな特殊な商品ばかりを販売。
また引っ越し体験者の生の声を集めた「引っ越し体験談・100人に聞きましたアンケート」というサイトも開設。ここからもムービングエスに新規顧客が流れてくる。そして首都圏だけならムービングエスだけで完結するが、地方への引っ越しの場合は地元の業者の協力を仰ぐこともある。そこで、引っ越し業者専用のSNSもつくった・ゆくゆくはこうしたノウハウを外販したり、コンサルティング事業への進出も狙う。
●数千円からできるIT投資 2008年のこの好機をを逃すな 神田昌典
・IT化されていない中小企業がまず始めるべきなのは、顧客データベースを整備して、顧客のセグメントごとにメールマーケティングをすること。
・営業マンの仕事は、なぜこの商品がいいのかという「購買判断基準」を説明することだが、今までは新規客に対して何度も同じ話を繰り返さなければならなかった。だが、その商品説明をおかしく作って、YouTubeなど動画共有サイトに載せれば一気に効率化する
・大事なことは、どれも入り口はメールであるということ。名刺交換した人に定期的にメールを出せる環境を整えられるかということが基本になる。
・そのメールについても、どう書くか、どういう提案をすればいいかと言ったことが明確でないと意味がない。パソコンの画面の向こうに顧客の顔を想像しながら、キーボードをたたき、コンセプトを考えなければならない。
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