こんにちは、こっとりです。

 

レトロな雑貨屋こっとり堂の日記ブログを

ご覧いただきありがとうございます。



今回は、久しぶりにちょっと考えさせられる作品について書いてみようと思います。

仮面ライダーアギトの新作映画、いわば25年ぶりの“続編”とされる作品を観てきました。
これは、仮面ライダーアギト25周年とともに、仮面ライダー生誕55周年記念作と銘打たれています。
『アギトー超能力戦争ー』(2026)


自分は平成ライダー世代ではないので、そこまで詳しいわけでもなく、素直に楽しむことができました。
ところが、レビュー動画や感想を見ていると、どうも様子が違います。
むしろ、直撃世代の人ほど評価が厳しいように感じました。

レビュー動画では概ね、先ずネタバレなしで全体を語り、後半でネタバレ解禁と同時に「ここが残念」と評価が崩れだし、
そして最終的には、「なんだかんだ面白かった」という人と、「到底受け入れられない」という人に分かれていく。

そんな感想が多かったですね。たくさん動画の中で数例を載せておきます。


【肯定派】


【否定派】


なるほどな、と思いました。
これは単純に作品の出来というより、“思い入れの強さ”が評価を左右しているのではないかと感じます。

思い入れが強い作品には、それぞれの中に“こうあるべき”というイメージがあります。
キャラクターのあり方や、物語の続き方。長い時間をかけて、自分の中で形作られてきたものです。

だからこそ、そのイメージとのズレは、単なる違和感では済みません。
当人にとっては決して小さくはないズレとして、受け止められてしまうのだと思います。

この感覚、自分にも覚えがあります。

『シン・ウルトラマン』(2022)を観たときです。


これは続編ではなく、スタッフ、キャストも別物
まったくの第三者(庵野秀明氏等)がリメイクするというものでしたが、
事前の企画発表時にはかなり楽しみにしていました。

ところが実際の作品は、思っていたものとの落差が大きくて、素直に楽しめませんでした。
特に終盤の展開は、今のアギトで指摘されているような「そうじゃない感」が否めませんでした。

ウルトラマン初見の若い観客や、単に懐かしがるだけのライトな年配層には「面白かった」という声も多く、
興行的には大ヒット。その結果を見てもかえって引っかかる。
うまく言葉にできない、ちょっとした苛立ちのようなものが残っていたのを覚えています。

反論としては、これは完全にオリジナルとは別物だから問題ないと言われるかもしれません。
アギトはオリジナルスタッフが作ったものだからこそ許せないのだと。
でも、考えてみてください。
オリジナルスタッフでもない人が、そりゃ業界の権威かも知れないが、
平たく言えばただのオリジナルのファンが、結構な予算使って
「はーい、これがウルトラマンでござい」
「これが仮面ライダーでござい」って感じで提示してくるんですよ。
作った人でもない人が「これが仮面ライダーアギトござい」って感じなんですよ。
これはこれで方が酷くないですか?

当時こんな動画を作ったのも、そんな思いを断ち切るためでした。



今振り返ると、それは作品そのものというより、
“自分の中にあるウルトラマン像”とのズレだったのかもしれません。

次の年、同じく周年的な作品として
『シン・仮面ライダー』(2023)が公開されました。



このときは、不思議と少し見方が変わっていました。
もちろん気になるところはありましたが、「まあ、こういうものか」と受け止める余裕があったんです。
過度に期待しないという一種の免疫ができたのかも知れません。

それどころか、「ちゃんと作品として世に出たこと」に対して、どこかありがたいと感じる部分もありました。
とりあえずかっこいいシーンがあったから、まあいいかみたいな。
逆に、興行的にはマニアックすぎて今一つという結果でもありましたけど。

そう考えると、今回のアギトの新作に対する評価の分かれ方も、少し納得できます。

自分のように世代ではない人間にとっては、これはあくまでひとつの作品として楽しめる。
一方で、当時の視聴者にとっては、25年ぶりに帰ってきた存在です。

その重みは、単なる懐かしさでは片付けられないものがあります。

だからこそ、そのズレは小さな違いではなく、受け入れがたいものとして感じられてしまうのだと思います。

結局のところ、作品の評価というのは、作品単体で決まるものではありません。

それを観る側が、どれだけの時間をその作品とともに過ごしてきたのか。
どれだけの思いを重ねてきたのか。

そういったものを通して見ている以上、評価が分かれるのは、むしろ自然なことなのかもしれません。

私などは、四半世紀ぶりにキャスト、スタッフが概ね揃って新作をつくったこと。
芸能界で立派にキャリアを積まれてきた役者さんたちが、仮面ライダー愛を忘れずにそのままの役で参加されたこと。
そこだけでもムネアツというか感動できました。もう二度とできない企画でしょう。
(だからこそ、せっかくなのにもったいないという意見もよくわかるんですけどね。)

もしかすると、今この作品を厳しく見ているアラサー世代も、
さらに25年後、50代、60代くらいになったときには、また違った見え方をする日が来るのかもしれませんね。

では、最後までお読みいただきありがとうございました。

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