私は魔女に育てられた、魔女は毎日呪いの呪文をとなえてくる。
『なんてこと、言う事が聞けないなら今夜殺してやる』
『なんでお前が生まれてきたのかわからない』
魔女の呪いは、私の心に大きな傷を負わせた。
魔女は、聖母の仮面で暮らしていた。
そんな魔女からようやく逃げ出せたのは18の時。
そして20の時、白馬の王に化けた悪魔にとついだ。
幼子に躾けと言っては手を挙げ、怪我を負わせる。
悪魔は毎日呪文を唱える。
『誰のおかげで飯が食える』
『食わせてやってるんだから、俺が何をしようとも勝手だろ』
『役立たず、ごくつぶし』
『出て行け、消えろ、死ね』
悪魔もまた、外面良く仮面をかぶって暮らしている。
悪魔に育てられた子供はやはり心に傷を負い、呪いにうなされながらのたうっている。
魔女も悪魔も、やっぱり魔女や悪魔に育てられたのだろうか?
ならば、私も魔女だろうか?