KNOW NO LIMIT 2018 (国際交流会館2018/11/4) | 奇跡の脊髄

奇跡の脊髄

脊髄損傷。立つ、歩く。奇跡のゴールを目指して、現在、過去に行ったトレーニングなどを紹介していきます。

J-Workoutのジムに入会して8年。

 

今年のKNOW NO LIMIT2018は、観客として思いっきり楽しむことにした。

 

KNOW NO LIMITとは?

脊髄損傷になった人たちが再び歩行を目指す、トレーニングジムがある。

そこでは年に一度、大きな会場にて再歩行をお披露目する場を設けている。

KNOW NO LIMITは「回復に限界がない」ことを証明するイベントでもあり、

脊損の再歩行にはトレーニングが不可欠ということを世間に伝えている。

講演、サブ、メインウォーカーの歩行披露等がメイン会場で行われている他、

会場前では、多くの企業ブースが並ぶ。

 

【講演】

国リハの河島先生。講演に間に合うように家を出たが、会場に入って直行した先は、

耳つぼピアスのお店。すぐできるというので講演の開始時間も考えずに入店。

耳つぼが終わって会場に入ると、河島先生の講演が10分で終ってしまうという残念な結果。

 

 

【サブウォーカー歩行】

サブウォーカーの登場。今年のサブは今までで最小数の5名。

サブは観客に近い場所で歩行をするので、熱気が直に伝わってくる。

会場の床にはスタートからゴールまでテープが貼ってある。

5メートルと7メートルの二種類。

3分間でどれだけ歩けるか、自分との限界に挑戦する時間でもある。

 

不自由な足を一歩前に出す。

それを見ていると、なぜだか心が痛くなった。

こんな気持ちは初めてだった。

彼らの体の動きを自分と重ねていたのか、一歩出す、その行為が痛く心に響いた。

ただ前に一歩出すことだけに意識を置く。

体を起こして、重心を片方に掛け、重たくなった自分の一部を上げ、前に出す。

進みは30センチほど。顔は真っ赤だ。ずっと前を見ている。

 

JWに通っているクライアントは再歩行に対して、高いモチベーションを持つ。

歩くことをあきらめない人たちだ。

だから、彼らの歩く姿は、会場の人たちの心を大きく動かす。

不自由になった足を動かすのは、辛く苦しい。

そのなかで少しでも進歩があると、気分が高鳴る。

トレーニングは右肩上がりではなく、山も谷もある。

なかなか上手くいかなくて、悔しい思いもする。

日々のトレーニングは、こんな気持ちの繰り返し。

この日、私の心が痛かったのは、今考えれば「苦しい」「悔しい」を感じたからだと思う。

 

 

【メインウォーカー歩行】

メインウォーカーは7名。古くからのクライアントさんも登場。

昔のVTRに渡辺淳さんが映っていて、とても懐かしかった。

この会場のどこかで、イベントを見守っていると思うと、

天井に視線を向けずにはいられなくなった。

 

 

メイン歩行に涙ぐむトレーナーの姿は、出場している側であったら見られない部分だった。

クライアントと一緒に戦った日を知っているから、お披露目は余計に嬉しいのだろう。

 

毎年思うが、イベントの内容はよくできているなと思う。

観客として参加した今年は、最初から見られなかったけど充分楽しめた。

ただ、メインウォーカーの時間が、私にはいささか長く感じられた。

それに、この手のイベントで表現する言葉や演出は、シンプルがベストなのかも。

などと思いながら、会場を後にしたのでした。

 

 

 

 

ところで会場にはJ-Workoutが全面協力した、

映画『私の人生なのに』の原桂之介監督のお姿も。

今回で2回目のご参加。

損は奥が深いです。

またイベントにいらしてください。