『丘の上の本屋さん』 | ことりの木ノート vol.2

ことりの木ノート vol.2

日々のくらしのささやかなできごと 人との交流 大好きな手しごと 絵本 やりたいことへの一歩一歩…
色々な糸を紡いでいつか「ことりの木」というぬくもりのある布を織り上げていけたらと思います。
そんな夢への覚え書きノートです。

84分間のイタリアへの旅


古い小さな本屋さんで

心あたたまる時を過ごしてきました

『丘の上の本屋さん』

もちろん映画で、、、です( *´艸`)


前から気になっていて

行きたい行きたいと念じていたら

ぽっかり時間が空いた!


こういう時は迷わず行きます(๑˃̵ᴗ˂̵)و 


映画が描く物語はいたってシンプル


舞台は丘の上の小さな古書店

他の場所はほとんど出てきません


店主はリベロという名のおじいさん

リベロは自由という意味だそうです


リベロと
そこを訪れるお客さんと
古書との出会いが描かれます

そしてもう1人の主役は
アフリカ系移民のエシエン少年

リベロは
コミックが読みたくて外から本を眺めていたエシエンに声を掛け

コミックから始まり
児童書
長編大作
次々と店の本を貸していきます

そしてエシエンが返しに来ると
読んだ本について
語り合います

本を
言葉を添えて手渡す
これこそ本屋の醍醐味だと思います


本は言葉
本は気持ち
そして本は願いだと思う。

リベロのこんな言葉が印象に残っています

“本は2度読むものなんだ
1度目は理解するため
そして2度目は考えるため”

“本は自分で読まなきゃわからない
食べ物と同じだ
食べ物だって自分で食べてみなければ
わからないだろ?”

“物語はとても奥が深い
最初に感じたことが
すべてじゃない”
映画の中の言葉なので正確ではありません…

リベロはエシエンに
次はどんな本を渡すんだろうと
まるでエシエンの心でワクワクし

エシエンはこの本を読んで
どんなふうに感じたんだろうと
リベロの心でワクワクします

リベロの渡す本は
私にも馴染みの本が多くて

それがまたうれしい

本のことに触れたいけど
そこはガマンガマン(▰˘◡˘▰)

“アフリカ系移民”のエシエンの
これからの人生に
思いを馳せるリベロの思いが

本を通して
こちらにも伝わってきます

そして…

最後の最後に訪れる涙は
この映画にふさわしく
しみじみとあたたかい涙でした


短いし

刺激的なこともないけれど

とても美しくて心に沁みる映画です


本が好き

本屋さんが好き

そんなあなたにきっと

喜んでいただける映画だと思います





余談ですが…

この丘の上の本屋さん


大好きな

洋書古書店のフローベルグさんに ↓

どことなくたたずまいが似ています( ᵕᴗᵕ )