ずっと行ってみたいと思っていた
アトリエローゼンホルツさんに
行ってきました
古本屋カフェ
アトリエローゼンホルツは
その昔…なんと、銭湯だったそうです
昭和の趣き
懐かしくもあるけれど、
今まで目にしたことのない場所…
でもあります
広い古民家に本がいっぱい!
どの部屋も本だらけ!
そんな感じです
本に囲まれているだけで幸せ…
その上ここで
思いがけない出会いです
しゃがみこんで
頭 横にして
(横にする必要もないんだけど笑)
探す探す…
ありました(๑°ㅁ°๑)‼✧
びっくりです
探していた「暮しの手帖」3世紀26号
(1990年6-7月号です)
この「暮しの手帖」の山
近々処分しようと思っていたそうで…
「だから山積みにしていたの…」と店主さんに伺って
なんとなんと!今日来てよかった!
なぜ探していたかというと
この夏訪れた 藤城清治さんの作品展まで遡ります
藤城清治さんの作品展は
これまでも
何度か訪れたことがあるのですが
今年は 何とも胸に迫る作品が多く
光りと影の世界に
ひとり たたずみ 見入っていた私です
そんな中
展示された作品中、もしかしたら
一番 地味だったかもしれない数枚の絵に釘付けになりました
作品に、あらすじが添えられていました
(お話は 香山多佳子さんです)
その物語が気になり
ぜひ、ちゃんと読んでみたいとい!という思いが強くなりました
そしてこの物語が
暮しの手帖に掲載されている、とあったので探していたのです。
ひっそりと花壇の外で一人ぼっちで咲いていたひなぎく
自由に空を飛び回りよい声で歌を聞かせてくれるひばりのことが大好きでした
ある日、聞こえてきた悲しいひばりの鳴き声…
そう、ひばりは捕らえられて
小さい鳥かごの中
ひなぎくは悲しみます
お水を与えてもらえず鳥かごの中でどんどん弱っていくひばり
何もできない
悲しむことしかできないひなぎく
偶然 子どもたちの手で
草とともに鳥かごに入れられたひなぎくに見守られてひばりは死んでしまいます
そしてひなぎくも
放られて枯れてしまいます
泣きながらお墓を作る子どもの描写で物語は終わるのです
え、ここで終わりって…
なんだか救われないなぁ(›´ω`‹ )
そして この物語の最後は
このように締めくくられていました
かわいそうなヒバリ!生きて歌っているあいだは忘れられたままで、苦しい悲しい思いをさせておいて、死んでしまってから、涙を流したり、花を飾ったりしても、それが何になるでしょうか……
そして、捨てられ枯れてしまったひなぎく
に向けて…
このひなぎくこそ、だれよりも深く、ヒバリのことを思いやり、どうにかしてなぐさめてあげたいと心から思い続けていましたのに。
アンデルセン童話だそうです
表れるものだけでは はかれない相手の「気持ち」や「思い」
だからこそ、表れていないものをおもんばかるのは本当にむずかしいと…
今回、藤城さんの「生きる喜び展」に
たくさんある作品の中から
なぜこれが選ばれたのかと…
何か大きい宿題をいただいた気がしています
「思い」と「言葉」はイコールではない
ということは
これまで折にふれ 考えてきたことでもあります
言葉をたくさん知っていて、器用に操れる人が 思いが深いとは限らないし
無口な人が情が薄い…とも限らない
でも人は良きにつけ悪しきにつけ
言葉に振り回される
自分も…
決して無口ではないけれど(笑)
伝えたい気持ちにぴったりな言葉が
うまく探せなくて
歯がゆい思いをすることばかり
今もそう…
言葉ってとても大事なのに
言葉ってとてもあいまい
この数枚の作品と
アンデルセンの物語によって芽生えた思いによって
改めていろいろ考えさせられています
「光と影 生きる喜び展」は
10月10日まで開催されています
(*˘︶˘*).。.:*♡