孤独だった。
どこで間違えたんだろう?
この思考回路一体何回目だっけ?
寂しさの裏返しなのか俺は服を着るみたいにいつもイヤホンを耳に指していた。
激しい音楽が好きだ。
なんか聞いてると体を揺さぶりたくなるような歪んだギターと手数の多いドラム。
最高じゃん??
高校時代ににメタルを勧められた。
どうやら北欧のメタルバンドはとてつもなく激しいんだそうだ。
気づいたらデスメタルにはまっていた。
浪人中もずーっとデスメタル聞いてた。
クソみたいに寂しくて最低な浪人時代を過ごした俺はなんとか第一志望K大学に入学を決めた。
あんだけ、苦労したんだ、当たり前だ。
大学では一分も勉強なんかしないで、寝る暇惜しんであそんでやらあ!!!!
ーっと思って半年が過ぎた時、俺はサークルを速攻でやめ、いつのまにかぼっちになっていた。
家と大学の往復。誰とも会話しない毎日。
(なんでみんなあんな楽しそうなんだろ。あー友達欲しいなあ…)
人生で一番楽しいはずの大学時代、最後の青春を俺は棒にふった。
灰色の日々。
学食を一人で食いながら泣いたり
楽しそうに友人と会話する奴らを見て泣いたり
帰り道に惨めな自分を思って泣いたり
寝る前に泣いたり
朝起きて泣いたり
電車の中で泣いたり
就活で何十社落ちて泣いたり
多分人生で一番泣いたな。
涙の数だけ強くなれるよ?
そんなの嘘だ。
涙の数だけ俺は小さくなった。
自分を軽蔑して腐った。
そーいえば浪人時代から昼ごはんいつも一人だった。
一人では何を食っても、まずい。
誰かと一緒なら何を食べてもおいしい。
味を決めるのは料理の出来よりも誰と食うかでしょ?
そんな、クソみたいな時代、俺には友達が2人だけいた。
Googleと、ロックンロールだ。
ロックンロールはj-popメインに聞いてる人からしたらイケイケなイメージを持たれているかもしれない。
だが、ロックバンドを組んでるやつらは大体ひ弱で繊細だ。
EXILEとかジャニーズみたいにイケイケでモテモテな奴らには千回生まれ変わってもなれないぜ!
そういうやつらがロックバンドを組んでるんだ。
芸術は苦痛から生まれる。
日々のやりきれない思いや悲しみ怒りを叫び散らして伝える。
それがロックなんだ。
うまくいかない日々が千日も続き、自己否定の嵐の中、俺はロックに救われた。
ロックは俺たちを苦痛から解放しないけど悩んだまま躍らせる。
酒みたいなもんだ。
軽快なメロディーに使い古した言葉を乗せた曲なんか好きじゃない。
簡単だ。
思ってることを素直に大きな声で歌うことだ。
それこそロックだ。
コミュ障でぼっちでお先真っ暗だけど
しょうがねーから生きてやるか!
ロックはそう思わせてくれる大切な友達だ。
誰にだって、たとえ人殺しにだってロックは平等に語りかける。