感想を書くのが遅くなってしまいましたが、ようやく時間を作ることが出来ました…
今回、舞台「死刑島2023」を観劇しました。
原作者であり総合監督である剣名さんにご招待頂き、26日のゲネプロを観劇させて頂きました。
剣名さんから「早めにおいで~」とメッセージを頂いていたので、開場とほぼ同時に受付へ向かいました。
この日もめちゃくちゃ暑くて…正直死にそうでした。
皆大好きガトーフェスタハラダのラスクを差し入れ、剣名さんへも別に差し入れを持参。
差し入れって毎回悩むんですよね…のど飴、栄養ドリンク、冷えピタ、入浴剤など…でも好みもみんな違うから、無難に日持ちして手軽につまめる常温保存出来るお菓子に落ち着きました。
会場で受付を済ませ剣名さんにご挨拶をさせて頂きました。
「2019年、2021年の死刑島も観てるよね~」
というお話になりまして。
そうなんです、私結構観てました。
「ザ・シェフ」も観劇していましたし、タイミングよく空いていたからかもしれませんが、いい具合にスケジュール調整が出来たのです。
もしかしたら「人間らしさ」を求めているのかもしれません。
年齢を重ねるとどうしても世の中の見方が変わってしまい、知恵や経験を得る代わりに10代20代のような新鮮さが失われていきます。
素直に表現される舞台という場に憧れのようなものを抱いているのだと思います。
特に「死刑島」に関しては、下げてから上げる、後々に価値観が180度変わるパラダイムシフトのような展開に面白さを感じますね。
それとキャラクターがなにより魅力的。
「死刑島」に関してストーリーは知っていたのですが、どんな演出になるんだろう、役者さんはどんな風にキャラクターを演じてくれるんだろう…とドキドキしながら開演を待っていました。
そして、始まり。
思ったのは、やはり役者さんによってキャラクターが全然違うこと。
2019.2021とはまた違った色になっていましたね。
私が観劇したのは「罪」チームのゲネプロでしたが、少し、お芝居が緊張しているのかなという始まりでした。
今回のフジコは色気のある美女、まさに「峰不二子」でしたね。
キリッとした美女でもなく、ツンとした美女でもなく、妖艶な美女といった具合で見ていてドキドキしました。
そして難病の妹のために必死に働くカイジ、お金を稼ぐためにボロボロになっていく様子がとてもリアルでした。
声と表情と動作で演じる落差が生々しい。
お芝居ではなく、実際にそういう状況に陥ったらそうなるよな、という。
個人的には2021のキリコのビジュアル(そこはかとなく漂う幸薄感)が超絶好みだったのですが、2023ではキリコ役だった大塚悠介さんは薬物中毒の男になってるしキリコはキリコで髪型が変わってなんかイケイケになってるしで割と衝撃を受けました。
しかしタキヅカさん(弁護士)の安定感というか…声がいいですね、よく通る落ち着いた綺麗な声だと思いました。
あんな風に寄り添われたらエルも絆されるよなぁ…
あと悪役がちょっと良い奴になってた点。
下衆は本当に下衆であって欲しいと思うのですが…現実にそれを求めるのは違いますよね。
あ、でものび太の小説を盗んだ同級生はめちゃくちゃ良かったです。
あの下衆いいですよね、人間の悪い所をかき集めて煮詰めて結晶化したみたいなクズ野郎、最高でした( *˙ω˙*)و グッ!
ぶっ飛んだキャラクターであるほどお話が盛り上がるので、むしろ良い奴よりもお芝居としては美味しい。
最後のリアンの「後悔してない」は私も完全同意でした。
だって復讐は何も生まないけど、少なくともスッキリはするからね。
世の中正しさだけでは生きていけない。
ずる賢い奴が甘い汁を吸って立場の弱い人間から搾取していく理不尽な構造が出来上がってる。
産まれた時から平等では無い。
私だって聖人じゃないから好き嫌いはあるし、なんなら殴りたい相手もいるしやったらスッキリするだろうなとも考える。
でも命まで奪いたいとは思わない。
(瀕死くらいにはするだろうけど)
ただ、育った環境でそうせざるを得ないだとか、追い込まれたとか、瞬間的に感情が爆発したとか、色々あるんだと思う。
人間は感情があるから人間らしい。
感情がないのが法。
だから、命は命で償うしかない。
死刑制度うんぬん、もあるけど、仮に冤罪(フジコ)や安楽死を望まれた(キリコ)場合、マスコミをどう扱うかが重要になるのかな、なんて思ったり思わなかったり。
長くなりましたね、要所要所ネタバレしてしまって申し訳ありません。
感情移入して大泣きする方もいらっしゃると思いますが、観劇して損は無い作品です。
お時間のある方はぜひ!!