前回に続き、配信の内容を簡単にまとめてお話しします。
④監督の暴走
前回もお話ししましたが、台本にない要素を現場で盛り込むので役者さんは「?!」となります。
事前に配られる台本の台詞が変わるとか、そもそもシーン自体が変わるとか。
私も初めは「え?!内容変わってるけど大丈夫なの?!」と驚いていましたが、呼ばれるうちに段々慣れてきて「次はそうくるか!」と対応できるようになりました。
台本では私(悪役)が登場しないはずのシーンで、何故か私が呼ばれ…本来いるはずの敵が私になり…その台詞ももちろん私…しかも結構量がある。
これは焦った。
大丈夫なのかと心配になる面もあるにはありますが、それが良い方向で結果に繋がっているので流石監督だなぁ、と思います。
一回監督の頭の中をバラして見てみたいです。
ネタの宝庫なんですよ。
撮影の流れだけではなくてきちんと悪のサイドストーリーまで考えているのはね、役者さんにとっては非常にありがたいです。
演じる上で肉付けをしやすい要素は一つでも多い方が良いからです。
お陰で憎しみのこもった演技ができます。
⑤本格的なセット
衣装だけではなくスタジオのセットもかなりのもの。
人が乗っても大丈夫なほど耐久性があり頑丈かと思えば、人がぶつかっても痛くない大道具もあります。
(本気で当たりにいくと痛いときもある)
特撮といえばアクションがあるのは当然なのですが、演出に合わせた道具が必ず用意されていてしかも被らないというのは…強いこだわりを感じます。
全体的なクオリティが異常(褒めてる)に高いです。
ただ、その分初めて撮影に参加する方はびっくりするかもしれません。
慣れたら割と現場で意見が言えるようになりますが、私はまだまだです。
⑥本気でヤバいシーンもある
正義のヒロイン、悪の女幹部、と両方の役をしたことがある私はほぼ毎回ぼっこぼこにされます。
頑張ってるけど結局報われなくて死にます。
仲間に裏切られる、恋人に裏切られる、妹に裏切られる…
悪に堕ちるか死ぬかの二択を迫られます。
悪役は続編で死んでます。
(魔女デルゲラは復活させるかという話もありましたが、そんなポンポン生き返っていたらキャラクターの死が軽くなるということで却下)
視聴者の方から希望をされたらさらに続編を作ると思いますが
おっと脱線しましたね。
つまり、私が死ぬシーンについて。
基本は死ぬ演技をしているのですが、たまに運悪く本気で死にかけているカットを使われます。
羽交い締めされて必死に抵抗しているカットは本気に見える焦った泥臭い演技ですが、これはガチで死にかけの場面の話です。
先日の撮影がそうでした。
ドラム缶にガンガンぶつかって引き摺り回された挙句怪人たちにフルボッコにされ気絶、これを本気でやり過ぎて頭をぶつけて膝を擦りむいてしまいました。
ぶっちゃけ全身筋肉痛でアザだらけ。
そうそう、肝心の首締めシーン。
怪人役の方も本気で締めているわけではなくて結果そうなってしまっただけの話、まぁ私が「これ本気で締まってます、ヤバいです!!」と言えば問題ないので現場が悪いとかではありませんのであしからず。
首を絞められて呼吸ができなくて焦った。
カメラが回りっぱなしだとそれまでやっていた演技が勿体ないですし、あえて露骨に派手な演技をしないというのも一つの手です。
流石に撮影途中では死にません。
まとめ
撮影裏の出来事や制作秘話などを知っていると、より作品に愛着がわきますね。
あと少しですので、もうしばらくお付き合い下さいませ。