中動態的に、結論を焦ることなく話し合い、
意志の確認や、責任の所在などを問われたり、評価されることなく、
意見を交わし、提案をもらい、不安を共有することで、
自分にとって、本当の幸せは何なのかを探していく。
これは、「当事者研究」とも共通するところが多くあります。。
当事者研究では、「外在化」という方法がよく使われます。
その人と、その人が抱えている問題を分けて考える。
その人が問題なのではなく、その人が困っている問題を外に出し、
意図や責任、やる気や主体性などとは分けて、
客観的に何が起きていたのか、どんなことで困っているのかを考える方法です。
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「“人”と“こと(問題)”をわける」
当事者研究では、「人と“こと-(問題)”」を分けて考えることを大切にしています。
そのことによって、問題をかかえた人も、
「問題な○○さん」から「問題をかかえて苦労している○○さん」に変わります。
「人と“こと-(問題)”」を分けて考えることで、
研究がより促進され、人の評価から自由になることが可能となります。
それは、人間の存在価値は、失敗や成功、問題の大小によっては
損なわれないと信じるからです。
(当事者研究とは-当事者研究の理念と構成- (向谷地生良))
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これは、いわゆる
「困った人は、困っている人」という見方です。
特に医療の現場には、 もっともっと、こういう支援が必要ではないでしょうか。
医療現場での、意思決定支援は、欲望形成支援へとシフトしていく、
という議論も盛り上がってきています。
すぐに白黒はっきりさせようとするのではなく、
そんな簡単にハッキリしないよね、と寄り添うことが、
心に余裕をもちやすく、何よりも頼もしいケアとなるように思います。
急がない。
責任を問わない。
そんな心の余裕ができたほうが、落ち着いて自分と向き合いやすくなるのではないでしょうか。