Responsibility : 自分の反応を選択する能力 | 本好き精神科医の死生学日記 ~ 言葉の力と生きる意味

本好き精神科医の死生学日記 ~ 言葉の力と生きる意味

「こんな苦しみに耐え、なぜ生きるのか…」必死で生きる人の悲しい眼と向き合うためには、何をどう学べばいいんだろう。言葉にできない悩みに寄りそうためにも、哲学、文学、死生学、仏教、心理学などを学び、自分自身の死生観を育んでいきます。


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第一の習慣 : 主体性を発揮する


 人生の責任を引き受ける


人間の独特な性質――選択の自由――を発見することにより、
フランクルは正確な自己パラダイムを描き、
効果的な人生を営む最も基礎的な習慣を身につけ始めた。
それは、主体性を発揮する習慣である。

主体性とはよく聞く言葉だが、定義があいまいになっている場合が多い。

主体性をもつということは率先力を発揮するだけでなく、
人間として自分の人生に対する責任をとるということである。

私たちの行動は周りからの状況からではなく、
私たち自身の選択によって決まるのだ。

私たちは感情を価値観に従わせることが出来る。
そして、物事を成し遂げる率先力を発揮する責任を負っているのだ。
責任は英語で、レスポンシビリティー(Responsibility)という。
この言葉の語源をみると、
レスポンス(Response : 反応)と、
アビリティー(Ability : 能力)という二つの言葉からなっている。

主体性のある人はそのレスポンシビリティー
「自分の反応を選択する能力」を発揮している。

彼らは自分の行動に対する責任をとり、
状況や環境、または条件付けのせいにしようとはしない。

彼らの行動は自らの価値観に基づく意識的な選択の結果であり、
状況によって起きる一時的な感情の結果ではない。
人間の本来の姿は主体的なものである。

だから、意識的な選択にせよ、無意識的な選択にせよ、
もし自分の人生が今までの条件付けや周りの状況にコントロールされているとすれば、
それは、そうしたものに主導権を譲った結果に他ならない。
自分の人生に対する責任を放棄すると、反応的になる。



反応を選択する能力。

感情に振り回されない落ち着き。

事実をありのままに見つめる、客観的な視点。


これは、自分の身に起きたことに、
どんな意味があるのかを、知りたい気持ちが根底にある。

自分に害を及ぼす危険のサインなのか、

安心してもいいのか、より利益をもたらしてくれるのか、

これからどうなるのか、知りたい気持ち。

動物ならば、本能が情動・感情として反応するだけなのだろうが、

人間は、前頭葉を発達させ、そこに形而上の意味を考える力を持つに至った。

不利益なことが起きていても、単に恐怖を感じて逃げるのではなく、
原因を探り、自分の言動を反省し、向上するためのステップだったのだと前向きにとらえたり、

良いことが起きても、今は山の頂上に来てしまったから、
これからは悪いことが続くにちがいない、これは凶兆だとネガティブにとらえることもできる。


楽観的になろうと思えば、どこまでも楽観的になれるし、
悲観的になろうと思えば、いくらでも悲観的にもなれるだろう。

考え方次第、受けとめ方次第、反応の仕方で、大きく生きる世界が変わる。

見え方が変わるだけでなく、
恐らく世界そのものが本当に変わってくる。


ということは、どんな人生を送りたいかをまず考える必要がある。

イメージした通りの人生を、送る事になるから。

イメージが人生を生みだす。

これは、あながち言いすぎではないように思う。

心で思うこと、信念が未来を生みだす。





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