ソウル近郊のりもの巡り その6 さらに北へ、そして食べる! | せき@息抜きブログ

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交通・まちあるき・まちづくり的な独り言を、時折ボソっと。
最近は介護ネタも出てくるかも。

さて電車とバスを乗り継いで、うろうろしているソウル近郊ですが、気が付けばこの日の午前中だけで移動距離が200km超えてるな…と、改めて灌漑に耽ってみたり(苦笑)。

ということで、ソウル市北端の道峰山広域換乗センターの見学を終え、更に北上します。電車に乗ろうかと思いましたが、どうせなら…と換乗センターから京畿道G-BUSの10番に乗り、議政府市内へ。

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換乗センターはソウル市の施設なので、バス接近・発車案内機はソウル市のBISタイプ(Seoul TOPISロゴ入り)ですが、バスの運行情報データは各地で共通化されているようで、京畿道G-BUSの情報もきちんと表示されます。
さてG-BUS10番は韓国の標準的なノンステップ(ワンステだったかな?)バスで、車内設置の「G-BUS TV」は天井吊下げになっていました。G-BUSに乗ると、ついついこのTVを見てしまいます。車窓からは人家が途切れ、軍関連施設が。そう言えば、議政府市はソウル市防衛のための軍の拠点エリアなのでした。
と言っているうちに再び人家や店舗が現れ、高架橋が見えてきたので下車。地下鉄1号線(KORAIL京元線)回龍駅前に着きました。
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回龍駅前は、かなり雑多な印象。こちらは駅裏になるようですが、ソウル市への道路があるのでバスはこちらがメインの様子。バス停には立派な屋根が架かり、議政府市型のBISモニターも設置されています。これまで金浦市型・ソウル市型・議政府市型とバス停を見てきましたが、日本より整備が進んでいる印象。韓国では都市交通としてのバスは、急速に再整備されているようです。

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さて、改めて「駅前」を見るべく移動。地下鉄のガード下をくぐるのですが、やはり韓国の日常生活から「屋台」は切り離せないのか、ストーリーウェイ(KORAIL経営の売店・コンビニ)の屋台形態が高架下に。多くの人がオデンやトッポッキを思い思いに食べています。日本で言う立ち食い蕎麦的な感覚なんですかね。
さて回龍駅前ですが、こちらはそれなりに整備されている印象。日本の郊外ニュータウンの駅前といった感じです。ロータリーは石造ブロック舗装で、クルマがスピードを出せないようにしています。停まっているバスは黄色なので短距離シャトルor市街地周回路線でしょうか。横を見ると、こんなものも。

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最近日本でも流行の、自動入出庫タイプの駐輪場がありました。操作してみたかったけど生憎自転車の持ち合わせがなく(笑)。しかし韓国では自転車が日常使い用途としては普及していないと聞いていましたが、平坦地の多い郊外などではそれなりに使われているんですかね。それとも近年のキャンペーンの成果なのでしょうか(韓国では自動車抑制や健康増進のため自転車利用を推奨)。

さてそんな駐輪場を横目に、私たちは駅へ向かいます。目指すは「軽電鉄」、いわゆる新交通システムです。

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議政府軽電鉄は、フランスのVALを採用しており、日本では見られない規格。ホームは一般的な鉄道駅の様相ですが、車両を見てみると特徴的なガイド輪が見えます。VALは車両をガイドするレールと給電レールが兼用になっており、前頭部から見えるゴツい機構がVALらしい姿です。議政府市ではVAL208規格を採用、車両はかなり小ぶりで座席が千鳥配置となっています。議政府市街と団地エリアを結ぶ路線ですが乗車時間は精々10分少々なので、座席が少なくてもデメリットはないと判断したのでしょうか。しかし地下区間も山岳トンネルもないのに、何故VAL208規格を採用したのか、意図がイマイチ分かりません…(VAL208はトンネル断面が小さくなることが売り文句だったような…)

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さて軽電鉄は議政府市の新市街、官庁街、旧市街と走り、郊外の団地エリアへと走ってゆきます。沿線は比較的成熟した街のようで、京畿道の北部分庁舎が所在し副道都的な要素があり、また韓国軍および米軍の拠点であるが故か、都市としてもそれなりの拠点性があるようです(軍関係での人的交流は馬鹿にできない様子)。とはいえ、利用者は日中は少なく、経営は大丈夫なのかなと少し心配になったりも…
※別の機会に朝ラッシュに乗ったのですが、さすがに混雑していました。

私たちは旧市街にある「中央」駅で下車。駅前の通りを目指します。

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(画像は新市街・旧市街・郊外団地部の駅・中央駅付近の様子)

さて、中央駅で降りて目指した場所は「名物チゲ通り」と呼ばれる街路。議政府市はプデチゲと呼ばれる鍋料理が名物で、米軍放出のソーセージやランチョンミートなどを活用して生まれた料理で、米軍が駐留してい平沢市などでも名物になっているようです。今では韓国で広く食べられているメニューですが、せっかくなら、本場の味をと…

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やって来たのは「オデンシクタン(おでん食堂)」。ここがプデチゲ発祥の店と言われていて、店の主人は三回の逮捕歴を持つとか(韓国では国産品の消費を奨励していた時期があり米国製品を食材にするのはNGだった様子)。それでも米国産のソーセージ類に拘って造り続けているとかで、そういう話を聞いてから食べたら味わいも増すというもの。お味はシンプルな中にコクがあると言いましょうか、不思議な旨さ。辛さも程よく、ラーメンなどを追加しながら美味しくいただき、満腹に。ゲフ。

ということで、ご当地グルメ的なものも味わい満足して、議政府を離れることに。
さて、次は何に乗りましょうか…

(つづく)