韓国のりもの見学ツアー その4 鶏を食べにITX青春に乗るの巻 序章 | せき@息抜きブログ

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最近は介護ネタも出てくるかも。

さて前回の記事で遅刻しそうになってバスから地下鉄に乗り換えた訳ですが、結果から言いますと結局は遅刻しまして、初めてお会いするご参加者をお待たせすることに…。改めましてスミマセンでした。

ということでソウル駅で途中からご参加の方と合流し、金曜午後のメインイベントへ向かいます。
が、その前に各種チケットの手配をば。今回は土曜日にKR-PASS(外国人向け韓国鉄道フリー乗車券)を使うので、その引き換えに窓口へ。

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窓口がいくつかあるのですが、観光案内所でKRパスは無事に引き換えましたがこの後に乗るITXの乗車券がうまく購入できず、時間もないのでITX始発駅の龍山へ移動します。発着駅なら乗車券も買えるでしょう…

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ということで、龍山駅に地下鉄で移動し、何とか無事にチケットゲット。券面は、こんな感じで。KRパスはプラスチック券で磁気情報入りかな。ITXのチケットは自動券売機で買ったので定期券サイズの紙券。ちなみに窓口発券の場合はレシート状の券が発行されます。

龍山駅は湖南線列車のターミナルであり、また都市圏電車の中央線および1号線郊外ゆき急行のターミナルでもある拠点駅。コンコースは広く、なかなか壮観です。

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これから乗る「ITX青春」は中央線から京春線へ乗り入れる「都市間準高速『電車』」で、発着ホームは都市圏電車と同じホーム。韓国は中長距離「列車」と、都市圏「電車」では改札とホームが分けられているのですが(列車はス欧州式の低床ホームなので都市圏電車と共用できない)、ITXの車両は電車ホームからの発着で企画・運行されており、電車ホームへの自動改札の脇に「ITX利用者用の通路」が解放されています。韓国の「列車」は、発券状況と着席を車掌がチェックし、発売されていないはずの席に居る人のみ検札する形で改札を代用しているので駅での改集札が無く、ITXもそのシステムを採用したのでこのようなスタイルに。日本人からしたら電車利用者の無賃乗車が心配になりますが、他線やバスに乗り継ぐ際の運賃処理(通算制や割引制度)を考えたら「正規に乗る方がトク」な場合も多いようで、不正乗車防止に躍起になる必要はないのかも知れません。

ホームに降りると、中央線の電車がやって来ました。新トングリと呼ばれる、丸っこい先頭形状の電車です。

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都市圏電車の先頭車なので、この編成にも自転車持ち込みスペースが設けられていました。中央線は内陸に分け入る路線なので、日常利用というより観光の面で自転車持ち込み需要があるようで(韓国では自転車はスポーツ・レジャー用品の感覚が強いそうです)、中央線はかなり早い段階から自転車への対応が進められていました。

さて中央線電車も程なく出発し、暫くしたらITX青春が入線!

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ITXについては、先述のとおり「都市圏電車と設備を共用」することを前提に作られており、車両のドア位置は電鉄の車両に合わせ、ホーム安全柵との干渉を防いでいます。また乗車券の改札方式が異なることから、都市圏電車とITXを乗り継ぐ方法(ICカードの入出場処理の方法)が各所に記載され、ITX停車駅のコンコースには乗り継ぎ用のITX券売機および都市圏電車ICカードの処理機が置かれています。
しかしこの「ITX-都市圏電車の乗り継ぎ」って、自己申告制に近い形態であり、ある意味で「信用乗車制」に近いものです。列車の改集札廃止も併せ、日本の感覚からしたら「えらい冒険をしてるな」と思ったりしますが、ある意味これはこれで合理的なのかも。取りこぼし防止策に投資し利用者の利便性を毀損するのなら、多少のことには目を瞑って「効率的」に処理する、そういう割り切りなのかも知れません。

などという御託はともかく、さっさと乗ってしまいましょう。

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客室内は日本の最近の特急電車と変わらない雰囲気&座席で、シンプルながら結構快適。先述のように扉位置を通勤電車と合わせていることから、車端部には中途半端な空間が出来るので、そこは立ち席スペースになっていたり自転車持ち込みスペースになっていたり。ITXが走る京春線は沿線に観光地が多く、自転車持ち込み需要も多いようです。春川からの帰りには実際に自転車を持ち込む人を見かけました。

ということで、ITX青春、いよいよ出発!最高速度180キロが売り文句ですが、ソウル市内は大人しい走りっぷり。途中からグンとスピードを上げるものの、トップスピードは長く続かず、どうも120~150キロの間をうろうろしつつ、時折180キロ近くまで速度を上げるといった感じで、期待よりは少々ヌルい走り。もっと本気で走ってくれよろと思うも、通勤電車が約20分毎に走っている訳で、そちらとの調整とかも必要なんでしょうかね。

など色々と考え語り合っていたら、あっと言う間に春川駅に到着。何やかや言いながらも、やっぱりITXは速いようです。

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(つづく)