ソウル訪問記 その9 地下鉄ちょろちょろ | せき@息抜きブログ

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交通・まちあるき・まちづくり的な独り言を、時折ボソっと。
最近は介護ネタも出てくるかも。

さてさて色々と韓国の交通事情を見てきた訳ですが、地下鉄を改めてご紹介しておこうかと…

ソウルの地下鉄は、ソウルメトロ(ソウル市地下鉄公社)SMRT(ソウル特別市都市鉄道公社)地下鉄9号線(ソウル市メトロ9号線株式会社)新盆唐線空港鉄道(KORAIL/韓国鉄道公社)で構成される地下鉄の総称で、一般的にはKORAIL(韓国鉄道公社)が運営する郊外鉄道線(京釜・京仁・京元・京義・中央線など)を含めた都市圏電車の運行区間全域を「地下鉄」と称しています。
実際の運行も、運営会社や路線に縛られず電車運転網全体をひとつの「都市圏鉄道」として捉え、路線名ではなく列車の運行系統的な形で呼称されています。たとえば…

KORAIL京元線-ソウルメトロ1号線-KORAIL京釜線・京仁線を直通運行する系統
地下鉄1号線

KORAIL安山線-KORAIL果川線-ソウルメトロ4号線を直通運行する系統
地下鉄4号線

という形で案内され、一般利用者にもそれが浸透しています。
また運賃制度も同様で、上記の各社は「都市圏大衆交通統合運賃」という制度に相乗りする形で運賃が統合されており、会社境界を越えても、他社線へ乗り換えても、運賃は通し計算となります(改札内連絡の場合)。さらにバスもこの運賃制度に加入しているので、ICカードを使ってバスに乗り継げばバスも通し計算となります(バス同士の乗換も通算されます)。

ということで、最終日に地下鉄2号線に乗って忠武路4街駅から市庁駅へ向かいました。

KOTONOHAな毎日  KOTONOHAな毎日

2号線のラインカラーはライトグリーン、ということで電車には緑色のラインが引かれているのですが、車内もライトグリーンで埋め尽くされる勢い。床はもちろん、天井のエアコン吹出し口にもラインカラーが用いられています。ここまで緑で埋め尽くされたら乗り間違いも無くなる、かな?

KOTONOHAな毎日  KOTONOHAな毎日

駅にはホーム全体にわたってスクリーンドア(いわゆるホームドア)が設置され、地下鉄ですが比較的静かに電車を待てます。よく見ると、ホームドアの上部にもラインカラーが引かれています。とにかく、2号線は緑なんですね。片側は3号線のホームドア。こちらはオレンジのラインカラーが配されています。

KOTONOHAな毎日  KOTONOHAな毎日

市庁駅は2号線-1号線の連絡駅で、通路の様子を見てみると、大きくと示されラインカラーが目立つよう配された案内サインがあります。これはソウル市の地下鉄の特徴で、ラインカラー駅ナンバリング、そして数字で示す路線名のおかげで、韓国語が読めなくてもほぼ迷いなく地下鉄が利用できるようになっています。オレンジ色が配された駅名票は3号線の景福宮駅のもので、3号線のラインカラーであるオレンジと駅ナンバリングの327ということから、3号線の、起点から27番目の駅だということが一目で分かります。

ちなみに2号線サインの下に展示されているのは竹島の模型で、ソウルの地下鉄主要駅にはこれが置かれています。国が変われば色々と変わるものです…

KOTONOHAな毎日 (結構精密に作られています)

さて改札へ移動してみると、これまたビックリ。

KOTONOHAな毎日 KOTONOHAな毎日  

えらい薄型の自動改札が設置されています。これは本当に薄いしカッコいい!
ソウルの地下鉄(都市圏電車)では紙やプラスチックシートのきっぷ類が全廃されており、普通乗車券にあたる1回乗車券も含め、すべてICカードシステムとなっています。なので乗車券の搬送機構が必要なく、極限まで薄く仕上げることが可能になっています。これにより改札の通路数が増え、よりスムーズな乗降が可能になったようです。

KOTONOHAな毎日 (普通乗車券にあたる1回乗車用ICカード)

以上、簡単ですが地下鉄のご紹介を簡単に。
日本の鉄道交通と見た目は似ているのですが、システムは大きく違っています。韓国の方が全般的に「思い切りよく」効率的なシステムを導入している、という印象でした(それに伴う弊害も色々とあるようですが…)。
どっちがいいとか悪いとか考えず、こういうやり方もあるのか~、という感じで見ていけば、とても楽しいところでした。

最近はLCCの就航で非常に身近になった近隣諸国、皆さまもどこかへお出掛けになられては?
ということで、このシリーズを締めたいと思います。ご覧いただき、ありがとうございました。