今年はどうしたことか、桜の開花が遅く、三月末になってようやく咲き始めました。

これから一気にあたたかくなっていくのでしょうか。

 

2024年3月の俳句をまとめました。

日付をクリックすると該当の俳句が聞けます。

 

3/1 三月の声のかかりし明るさよ 富安風生

3/2 三月の畑寒しと父が言ふ 広瀬直人
3/3 結婚は夢の続きやひな祭り 夏目雅子
3/4 ままごとの飯もおさいも土筆かな 星野立子
3/5 なにはともあれ山に雨山は春 飯田龍太
3/6 三月の明るき雨の中歩く 山田みづえ
3/7 人に死し鶴に生まれて冴返る 夏目漱石
3/8 春寒や老ゆることとは痛むこと 石田勝彦
3/9 ねむるとは花にいる蝶がさめて立つ 荻原井泉水
3/10 三月十日安全地帯あれば待つ 三橋敏雄
3/11 津波のあとに老女生きてあり死なぬ 金子兜太
3/12 三月の膝やはらかき墓参り 飯田龍太
3/13 花巡るいつぽんの杖ある限り 黒田杏子
3/14 今日何も彼もなにもかも春らしく 稲畑汀子
3/15 いつの世も朧のなかに水の音 桂信子
3/16 あれこれを集めて春は朧なり 各務支考
3/17 あたたかにいつかひとりとなるふたり 黒田杏子
3/18 鉛筆を落せば立ちぬ春の土 高浜虚子
3/19 反戦の一人の旗を巻く朧 文挾夫佐恵
3/20 春分の日なり雨なり草の上 林翔
3/21 思想ありけさ春さむの眼をみはる 飯田蛇笏
3/22 初花に何より心明るさよ 後藤比奈夫
3/23 春月の机を拭いて一仕事 黒田杏子
3/24 これはこれはあちらこちらの初桜 正岡子規
3/25 とりわくるときの香もこそ桜餅 久保田万太郎
3/26 春雨や蓬をのばす草の道 松尾芭蕉
3/27 もう何も欲しくはなくて花を待つ 黒田杏子
3/28 水底に映れる影もぬるむなり 杉田久女
3/29 腰太く腕太く春の水をのむ 桂信子
3/30 さくらさくらわが不知火はひかり凪 石牟礼道子
3/31 故郷やどちらを見ても山笑ふ 正岡子規

 

 

桜の開花とともに四月がやって来ます。

花はそれぞれ、ひらき始める。

 

 

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