先日も従業員のメンタルヘルス不調を早く見つけるための研修をしてほしいと
依頼がありました。その会社も人手不足で、風通しが悪いので体調を崩されたり、
退職者が出たりしているようです。
異常に早く気づくことは大切なことですが、それでは体調不良者を減らすことには
つながりません。体調不良者が出ないような職場にすることの方が、
会社や働く人にもメリットが大きいのです。
仕事の役割分担性がきちっとしているところでは、1人の担当者がいないと
他の職員ではわからないといったことがよくあり、お互いだれが今
どのような仕事量なのかもわかりません。
相談するにも、上司や同僚も忙しそうにしているので、声をかけることもためらわれ
1人で仕事を抱え込んで疲弊してしまいます。
成果主義が持ち込まれ、みんなで助け合って仕事をすることが
以前に比べ減ってきているのではないでしょうか。
職場には毎日出勤していても、パフォーマンスが低下して仕事が思うように
はかどらないという状態で、結局仕事の生産性が低下してしまうことになります。
心身ともに健康で、自分のパフォーマンスを十分に発揮できる。熱意を持って
いきいきと時間のたつもの忘れるほど熱中して、やりがいを感じ仕事に取り組める。
そういう職場は生産性も上がり、働く人にとってもは職場環境がよくなれば気
持ちよく働けます。
そんな職場で働きたいですよね。
日産自動車の社長が、資格がないものに検査をさせていたとした会見で、
コミュニケーションのギャップ、指示の不徹底との発言がありました。
国からの指摘があった後も、資格がない職員が検査を実施し続けていた
とのことです。
国内のすべて工場で生産停止をしました。
会社にとっても、そこで働く人にとってもダメージは計り知れません。
職場環境がよくないと、メンタル不調になるリスクが大きくなります。
精神的な疾患が起きる前に、いろいろな状態が起きてきます。
燃え尽き症候群は、一生懸命仕事への意欲をもってやりすぎて、疲弊し仕事への
関心が低下し自信をなくす状態で、救急医療などの職場などで見られます。
ワーカーホリズムは、仕事中毒のように長時間残業もいとわず、人生=仕事
と仕事が大きな比重を占めてしまいます。過度に脅迫的に必要以上に働くので、
睡眠時間が短くなり睡眠の質が低下します。
また、いつも仕事のことが気になって頭から離れないため、ベッドに横になっても
眠れない状態が続くなど、脳に疲労がたまりメンタル不調をきたしやすくなります。
どうならないためには、どうしたらいいでしょうか?
やらなければいけないことを書き出して、優先順位をつけて仕事をする。
ワークライフバランスを考えて、残業時間をできるだけ控える。
責任感が強く完ぺき主義の人は、仕事を依頼されると断れなかったりします。
アサーショントレーニングをして、相手を尊重するとともに自分も大切にして
自己表現する。
過度に脅迫的に働いて、燃え尽きないように、一生懸命楽しく働いて、やりがいや
充実感をもてる職場環境になると、メンタル不調になる人自体を予防できると
考えます。