ドラゴンゲート1優しいススムさんを怒らせた話②https://ameblo.jp/kotoka-shiiba/entry-12360250114.html
ドラゴンゲート1優しいススムさんを怒らせた話③https://ameblo.jp/kotoka-shiiba/entry-12360570979.html
の続き
2度あることは3度ある。
そのことわざ通り、3大会連続でビデオカメラのスイッチを押し忘れた練習生時代の僕。
※これだけはお伝えしたいのですが、
決してワザとやったわけではありません。
今でもそうなのだけど、僕は物忘れが激しく、忘れ物が多い。
やる事を全てメモしないと絶対に忘れる。
家に帰ったら◯◯をしないと
巡業が終わったら◯◯をしないと
といったことも、リマインダーアプリで全部アラームがなるように設定して管理している(それでも忘れたりする)
練習生時代はまだガラケーだったのでメモ帳を使用していたが、
メモ帳に書いたことを忘れてしまって、メモ帳に「メモ帳を見るのを忘れない」と書くぐらい抜けていた。
言い訳はこれぐらいにして、話を続けます。
3回目の押し忘れの後、僕はもう開き直っていた
「忘れることはしょうがない。人間だもの」
これは、この時僕が作った言葉だ。
前回のブログで書いたけど、ススムさんは
大丈夫、ススムさんも分かってくれる。ひょっとしたらススムさんには、怒りという感情がないのかもしれない。
あの仏様のようなススムさんが怒る姿がどう考えても想像出来ない。
絶対大丈夫
僕の予想だと、
ススム「もー、また忘れたのかよー。椎葉はプロレスの練習をする前に、ビデオカメラのスイッチを押す練習をした方がいいんじゃないか(笑)」
おそらくこんな感じで、また冗談を言って許してくれるだろう。
道場に帰り、食堂に向かう
テクテク
テクテク
食堂に向かう足取りは軽い
なぜならススムさんに言われた通り、正直にすぐ言いに行ってるわけだし、許してくれる自信があったからだ。
食堂に入るとススムさんがいた
テレビの画面は付いている。
後はビデオカメラのケーブル端子を繋げば試合を再生出来るところまで準備も整っていた。
琴「ススムさん」
ススム「どうした?」
琴「ビデオカメラのスイッチ押すの」
ススム「うん」
琴「今日も忘れました」
僕は堂々と言った。
昨日まではあんなにモジモジして自分のミスを隠そうとしていたのに、僕の心は清々しかった。
それも全て寛大な心を持つススムさんが教えてくれたのだ。
それは海よりも広い心で相手を受け入れ、山よりも高い高い男の大きさを見せること。
僕は「今日も忘れました」と言った時、心の中で(ありがとう)と呟いた。
ススム「椎葉」
琴「はい」
ススムさんは立ち上り、僕の目を見て言った
ススム「次やったら殴るよ」
そう言い残し、ススムさんは去っていった。
ススムさん、あの時は本当に申し訳ございませんでした。
おしまい