ずいぶん久しぶりの更新になってしまいました。
更新が滞っている間に、またいくつかの絵を描いて納品していました。
最近、絵について聞かれる機会が出てきました。「昔から描いていたの?」「どんな感覚で描いているの?」など。
ひとつ目の質問については、答えはノーで、描き始めたのはコロナ禍になってからです。実は中学生の頃に美術部だったけれど、私の通っていた学校は絶対に部活に入らないといけなくて、仕方なくだったし。
それからずっと苦手なほうではなかったと思いますが、大学に入ったら本格的に画家を志している友人がいて、絵を描くのはその子の「仕事」であり、彼女の個展に出かけたりするうちに「自分と絵は関係ないもの」という思いが育っていきました。
今思えば、自分より得意な人がいるからといって、それをやらない理由にはならないのですが。(私はけっこうこれをやりがちでした)
ふたつ目、どんな感覚で描いているかというと、水彩画からデジタル画を描くようになって、最近少し変わってきたところがあります。
デジタル画って、本当に進化していまして、言い方は悪いかもしれないですが、そこまで絵の技術がない人でも(私のように)驚くほど簡単に絵を描くことができてしまいます。
遠近法とか、採光の取り方とか、本来ならもっと学んでおかないと描けないようなところを、良くも悪くもデジタルが「やってくれる」ので、描けてしまうんですよね。(もちろん、学んでいたほうがもっと描けると思いますが)
私の感覚としては、その分、自分の内に閃いたインスピレーションを外にあらわしやすくなったのかなあ、という気がしています。特別な人でなくても、誰でも。
なので、「誰かのように上手く描く」ことはこの際もう諦めまして、ただ自分が受けとったものをそのままあらわすということをしてみようかなあ、と思っています。たぶん、デジタル苦手なほうなので、描いている様子はかなりお見せできないほど試行錯誤しながらですが。笑
そうしていくと、たとえば絵を素敵だね、と褒めてくださる方が現れても、ふだんの私ならば「いえいえいえそんな全然、」と謙遜してしまいたくなるところなのですが、不思議とそうはならず。
それは、自分がやってる感がなく、ただ器になって受けとっているだけ(あとデジタル先生に助けてもらってるから)という感覚だからなのかもしれません。
こちらは一番最近描いた作品です。
夏に神事のお焚き上げの炎を見させていただく機会があったのですが、最後の最後に炎が夜空に舞い上がり消えていく瞬間があまりに美しく、すべての命の姿がそうあるように鮮烈で、それを眺めているうちにこの構図が完成しました。
いろんな人に見ていただけたら嬉しいなと思います。
追伸、
東京都現代美術館で今日(11/5)まで展示の『デイヴィッド・ホックニー展』に行ってみたのですが、入口まで90分待ちの行列(!)で並ぶ気になれず断念、、。下調べして行ったほうがいいしなめすぎてました。。
このおじいちゃん(絵です)がホックニーさん。
イギリスの20世紀を代表するアーティストと呼ばれていますが、彼は70代になってからiPadで描き始めたそうです。イカしてますよね。
今は86歳で、軽やかにiPadを使いこなしながら制作を続けているとのこと。いつからでも、いつまででも、匠みさを追い求めていいんだなあ、と思えますね。
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