絵のオーダーをいただきまして、最近いくつかの作品を制作中です。
ご依頼いただいたのはWebコンサル企業の社長さんで、オフィスに彩りを取り入れて、みんなが明るく晴れやかに働けるような空間にしたい、とのこと。
なんて素晴らしく、光栄なご依頼だろう・・・!
と思いながら絵を描き始めたのですが、これまで私は自分の好きなものを好きなように描いたことしかなかったものだから、そのうちいろいろと心の中がざわめきはじめました。
こんな色づかいのほうがいいかな、こんな風に描いたら気に入ってもらえるかな、これでお金になるだろうか、ああ期待に応えなくちゃ・・・!
わかりやすいもので、そんな思いに囚われはじめたら、絵がどんどん濁っていくような感じがして、どことなく寂しげな、味気ない作品ばかり出来上がってしまいました。
これはまずい、と思って、いったん全部忘れて、なにも考えないで描きたいものを描いてみよう、と開き直って取り組んでみても、なにか違う。
これはもうお手上げ、と思い、しばらく絵のことを忘れて、ちょうど夏の旅で南の島に行くことになっていたので、泳いだり原付で爆走したり、森の奥のカフェで澄みきったアイスコーヒーを飲んでみたりして、楽しんで帰ってきました。
その後、なんとなく気分が回復して、なんとなく浮かんできたテーマを描いてみたら、あんまり時間もかからずに、すっと絵が描けました。こういうものだよねえ、と思いました。
何があったわけでもない。
ただちょっと、力を抜いて、ただ自分にとって気持ちのいいことをしてみただけ。
それが上手くいく方法ってわかってるのに、行きづまる時って大体それをしたくない時。助けなんて借りずに自分の力でやってやる、と思っている時。
まさに息詰まる時ですね。
そうなる前に、ゆっくりと息を吸って、吐いて、風を感じて、地球とつながって、けなしてないでたまにゃ海も山も人もほめて。
明るく軽くおおらかな方に気分を向けていきたいですね。
結局それが一番上手くいく気がします。
(フィンを使って泳ぐ時のコツは、「力を抜いて大きくゆったり動くこと」だそうです。日常もそうかも。彼らはこの世界の秘密を人間よりよほど知っている気がしてなりません。)
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