藤井風さんの「まつり」という曲をようやく(今年の春に発売されたので、いまさらとも言える)聴いたら、出だしから歌詞がとんでもなかった。
愛しか感じたくもないもう何の分け隔てもない
なんなん、この人は一体。
この人が表舞台に現れた今という時代の流れはなんなん。
そのきらめきに圧倒されてしまいそうで、思わず大きく息を吸った。吐いた。つい呼吸が浅くなっていたことに気が付いた。
愛以外のあらゆること、憎しみ・怒り・悲しみ・嘆き・嫉み・謗り・恨みなどなど・・・挙げればきりがないけれど、そういうものが人間らしさだとうそぶいた時代が長くあって、それを楽しむつもりがまんまと浸り込んでしまった長い長い歴史が、きっと誰しもにあったように思う。
けど、そんな激情(劇場)の中でさえ、私たちの本当の本音の部分では、決して消せなかった声があって、もうそろそろ聞こえないふりしなくてもいいんじゃない、とみんなそれぞれに気づきはじめている。
蓋をしようとしても魂の奥深くから上がってくる、こらえようもないその静かな叫びを素直に口に出したなら、きっとこんな言葉になるんだろうな、と思ったのです。
愛しか感じたくもない。
そして今という時代はきっと、その思いを後押ししてくれる強烈な援助がきている時代なのだろうな、と思います。軽やかなのに全身を震わすほど深く響く、風さんの甘やかな声を聴いていて、あらためてそう感じました。
こちらは最近描いた抽象画。
今までは鳥や花など、はっきりと題材を決めて描くことが多かったのですが、もっとイメージをそのまま降ろすような、夢で見た世界を現実にあらわすようなことがしてみたくなってきて、いろいろ試しています。
水彩画『宇宙船で会いましょう』
p.s. 「村祭」(村の鎮守の神様の〜)なのか、あるいは昔どこかの地域で奏でられていた民謡のような、日本人のDNAに刻まれたようなメロディですよね。
違うのは、祭りの日だからめでたいんじゃなく、毎日がなんにせよめでたいと言っているところ。前奏の美しさよ。
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