前回は日中嫌な気分になったときに好きな香りを嗅ぐと睡眠改善に良い効果があるかもしれないことを書きました。
睡眠改善に香りが良い影響を与えるのではないかと考えていることがもう一つあります。
それは睡眠中の中途覚醒を抑制できる可能性があることです。
下に引用しているように、扁桃体はREM睡眠時に活動が上がっているようです。
REM睡眠って、最近は記憶の固定などに重要だと考えられるようになってきますが、昔から言われていて有名なことは、REM睡眠中に夢を見る、ということです。聞いたことありますよね
【引用】扁桃体ニューロンの半数以上は、他のステージ(覚醒・徐波睡眠)に比べレム睡眠中に高い活動を示した。それらはレム睡眠中発火が持続することはなく、レム睡眠のある時期に相動的に、あるいはバースト状に発火するものが多かった。【引用ここまで】
つまり悪夢を見るのもREM睡眠時です
悪夢まで行かなくてもちょっと嫌な夢を見ると心臓がドキドキして起きてしまいますよね。
これは睡眠時に扁桃体活動が上がってくることとも関係しています。
つまり寝ているときに扁桃体活動を抑制してやれば中途覚醒をしなくなるかもという仮説が成り立ちます。
寝ているときに扁桃体活動を抑制できればいいわけです。
ここに視床の機能が活用できます
視床は五感の感覚情報を中継する脳部位ですが、嗅覚だけは視床を介さないことを書きました。
嗅覚は扁桃体にダイレクトに寝ているときでも働きかけることができます。
寝ている時に扁桃体活動の上昇が確認されたら、扁桃体活動を低下させるような香りを嗅ぐことで覚醒せずに落ち着くことができるかもしれません。
睡眠時扁桃体活動が上がったことを感知し匂いが自動に放出される、このような技術の進歩を待ちたいところです、世の中の技術はどんどん進歩していますのですぐでしょう。
何なら私作りたいな~とも思っています。
PTSDなどでは扁桃体機能が悪くなっていることが知られています。嫌な記憶を思い出し扁桃体が活性化したときに違う刺激を入れることで記憶を置き換えるという治療法も存在します。
いい香りが良い記憶と紐づけられていれば、悪夢を見た時に自然に香りにより良い記憶に置き換えるということができるかな??
できたらすごいな~と妄想してます。
とはいえ今なんとかしたい!!
科学的根拠はあまりないですが、寝室に好きな香りを置いて寝ると良いかもしれません。
気にすべきことはその匂いに慣れてしまい効果が減弱してしまうことです・・・・・・
対策としては、複数の匂いを用意しておいてその日の気分により香りを変えることくらいでしょうか (*^-^*)
これまで香りで扁桃体活動を抑制することを紹介してきましたが、もう一つ扁桃体活動を抑制できると考えられている方法があります。
明日はそれを紹介したいと思います。