〜想像は創造〜 

    Imagination Creation, 

            Meditation Inspiration

   

 

 

 

幼稚園の大きい組の時、転校生になった。

 

鹿児島から宮崎へ。

 

森も 川も 山もなかった。

 

代わりに、公園と空き地、コンクリートの塀が遊び場になった。

 

 

後に、母親から「この子は遊びの天才だわあ〜って思ったよ〜」と言われた。

 

 

遊びにかけては、誰にも想像できないようなことを創造し

野生の勘とエネルギーを 炸裂させていたやもしれない。

 

 

けれども、学校の先生の言うこと、親の言うことも

従うのが当たり前なのだと思っていた。

 

 

 

小学1年の時、風変わりな男子がいた。

 

授業中にフラフラ歩き回っている。

 

 

 

 

先生の言うことも聞かない。

無口で、うっすらと笑いながら、

なんだか ’ここ’ には存在していない・・・

 

違う次元にいるような子だった。

 

 

母親を早くに亡くし、父親が子育てしている〜と風の噂で聞いた。

何度も学校に呼ばれていた父親の後ろ姿が

とても寂しそうだったのを憶えている。

 

 

 

ある日、そんな彼が机に糊ベタベタで 答案用紙を貼り付けていた!

びっくりしたクラスメートに囲まれて、

彼は満面の笑みで 更に糊をベチャベチャと広げていた。

 

 

答案用紙を見ると、100点満点!

いっつも赤点の彼は、心底嬉しかったらしく、

それで机に貼り付けていたのだった。

 

 

 

「うわ〜〜〜〜っ  なんで机に貼るの・・・?

しかもあんなに 糊 ベトベト・・・

でも・・・100点ってすごい! この子大丈夫かあ・・・? 

いや、100点取ってるし、大丈夫なのかも、っていうか、本当は頭いいのかも・・・?」

 

 

 

と、私の彼に対する疑問は

いつも以上に膨らんだ。

 

けれど、

私は子供ながらに、

彼が精神異常をきたしているとは心底思ってはいなかった。

勘だ。

 

 

私自身、神との遭遇の後に精神世界に踏み込んでから、この子のことを回想したことがある。

 

 

彼は、思うがままに、感じたままに動き回っていた

先生を困らせようとして、というよりも

ただ、自分の世界に生きていた。

 

校庭で見つけたらしい 手のひらよりも大きめの石を

大事そうに机に置いたり、膝に置いたり

授業中に眺めていた彼。

 

 

あの頃は不思議に思っていたけれど、

実は、彼は自分の感性に非常に正直だった だけだ。

 

 

反抗して先生に刃向かうのではなく、

ただ、

フラフラ〜 っと 

漂っている様にさえ 感じられた。

 

 

クラスの皆んなは、彼はそういう存在だと認識していた。

 

 

彼のことを少々懸念していた私は、

 

自分は普通=彼は大丈夫じゃない、と思っていた。

 

けれども、周りを気にせず

ああやって自分を自由に表現できた彼の方が、

 

本来の姿で表現できる=大丈夫 なのではないだろうか・・・?

 

 

私は、というと

随分と” 飼い慣らされて” いた。

 

素直、真面目、自分の感情を殺す、人の目を気にする、疑うことを知らない・・・

 

社会の箱庭に、当たり前のように順応してゆく子供達・・・

 

視点を変えると、色々溢れ出てくる。

 

一言で、この違う種類の子供達をジャッジはできない。

話し出すと長くなりそうだから、ここで 終わろう・・・・

 

 

 

 

さて、この男子・・・

 

小2の時に、学校一こわ〜い先生が担任になって、次第に着席して授業を受けるようになってきた。

 

なんとなく寂しい気がした・・・

 

彼が、彼ではなくなっていくような・・・

 

 

 

私は、また2年生終了後に転校生となった。

鹿児島へ Uターン。

 

だから、あの子があの後どうなったのか わからない。

 

そのままの感性で、自由に 想像し、創造する人生を送っていて欲しいなあ・・・・ 

 

 

 

 

 

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