何かの感情を表現しているときは、人間は自分自身のアストラル体(感情体)を使っています。アストラル体は肉体によって非常に強くひきつけられるので、その99パーセントは肉体の周辺に圧縮され、卵型をしているアストラル体の残りの1パーセントが肉体の周りにオーラとなっています。通常人でこのオーラの幅は18インチ(45.72cm)といわれます。霊的に発達した人になると、もっと大きくなり、輪郭も明瞭になり、輝きも増し、その中身であるアストラル質料もより精妙で高級な感情だけとなります。ちなみにブッダのオーラは半径3マイルもあるのだそうです。



 つまり、通常人の場合でも、実際にはこのオーラとして現われている部分の100倍である46mもの大きさをもっていることになります。それが肉体の質料にひきつけられて圧縮されているということになります。そして、大多数の人々が、この事実に関して、肉体を使うときに肉体を意識しているようには意識しません。そして、アストラル体は機能的には、「欲望を表現する場」であり、 あらゆる「感情が瞬時に反映する鏡」とであるといわれます。



 肉体やメンタル体などと同様に、アストラル体もまた使用することで成長しますが、同じ行為をくり返すことで、習慣をもつようになります。つまり、想念や感情は習慣化しやすいということです。人それぞれの「想い癖」というのがあるゆえんです。


アストラル体は七つの亜層に分かれていて、下の四亜層は粗い質料から成ります。アストラル体の粗い質料と結びついた感情には憎悪と害心(黒い色彩として現われる)、怒り(赤)、好色(毒々しい血のような赤)、利己主義(褐灰色)、意気消沈(灰色)、嫉妬(緑灰色)、恐怖(土色がかった緑)、利己的愛(深紅色)などがあります。



これらの利己的な波動をもった感情が表現されるアストラル体の下位の四亜層は、メンタル体(アストラル体よりも上位にあって、思考をつかさどる精神体)の七つの亜層のうちの下位四亜層と対応し、つながっています。



もちろん、アストラル体にも高級な感情といわれる非利己的な感情(ウルトラマリンやコバルトブルーのような明るい青色に現われる宗教的理想への霊的献身の感情、薔薇色に現われる非利己的な愛、明るく澄んで輝く黄色に現われる非利己的な知性など)が反映される層があって、こちらは上位の三亜層に属します。この三亜層はより精妙な質料から成り、メンタル体の上位三亜層とつながっています。



さらに、メンタル体の上位三亜層は、メンタル体よりも上の界層のコーザル体と対応しています。つまり、いちばん上(ここでの話に限る。実際はさらに高次の界層がある)にコーザル界、すぐ下にメンタル界、さらにその下にはアストラル界、最下層に肉体界があるということです。どことつながるかは、その人の抱く想念感情の波動の粗さ、細やかさ、つまり利己的、非利己的の度合いによることによります。