親類に不幸があって通夜、告別式に参列した。
80歳という年齢であったが、去年お会いした際もとても元気な印象があったので実感が湧かなかった。
この数年、お世話になりっぱなしの近しい親類の訃報が多くとても寂しい気持ちになる。
通夜振る舞いの席で話をしていた親類が、酔って不思議な自慢話を始めた。
曰く「俺は3回喪主をしたんだぞ」。
長男であるその方は、ご両親、そして昨年は奥様が亡くなってそれぞれに喪主を務めたのだ。
楽しそうに話をしていたので私も笑いながら聞いていたが、よくよく考えると相当辛い経験だと思う。
それでも明るく「さすがに3回目には挨拶に慣れて笑いをとったけどな」と語ったのが印象的だった。
葬儀に参列する機会は少なくないが、喪主の経験回数を聞いたのは初めてだった。
最近はあまり聞かないが、かつては結婚式における仲人の回数を聞くことはあったものだが。
酔いもあって、しばしその回数を強調されていたが、4回目があるとすれば自分の子供なのでそれだけは絶対嫌だとおっしゃった。
確かにそれは辛すぎる。
私は経験ゼロだが、出来ることならしたくない。