夏季休暇中、母を連れて大分の実家(家自体はすでに売ってしまったが墓と母の実家はある)に帰省した。
直前に宮崎での地震があり「巨大地震注意」が発令されたので迷ったが、各種情報をよく読んだ上で緊急時の避難経路・避難場所などを事前に確認して行くという決断をした。
母はすでに83歳であり今後なかなか生まれ故郷に帰る機会もないので、私が一緒に帰れる貴重な機会をなくしたくなかった。
↓↓こちらが母が生まれた地
結果幸いにしてなにもなく、2泊3日であったが多くの親類知人と久しぶりに顔を合わせ、母は口調が大分弁に戻っていろんな話が出来たことで満足したようだった。
普段はまったく出来ていない親孝行が少しだけ出来たのではないかと思う。
数年ぶりに故郷の最寄り駅(ここから実家まで徒歩5分)の前に立つ母。
夜、親類が集まって懇親している際、地元で漁師をやっている一人から興味深い話を聞いた。
おりしも直前に台風5号が珍しい東側からのルートで岩手に上陸し、次の7号がや真南から関東方面に近づいているタイミングであった。
毎日のように海に出ているその親類曰く「最近の海はおかしい」と。
明かに以前とは感じや温度も、獲れる魚も違っているという。
そして通常はこの時期に台風が九州あたりを通過することも漁業には都合がいいのだそうだ。
暑い時期だからこそ台風が「海をかき混ぜる」ことで海は一定の温度や状態を保つのだという。
なのに今夏のように台風は九州以東を通過して全然来ないのが「おかしい」理由の一つだと言った。
かなり酔ってからの話で、話した内容がどこまで科学的なのかは不明で私の記憶も曖昧なのだが、少なくとも漁師の肌感覚的にはそのような印象を持っていることは間違いなかった。
「非常に小さな出来事が、最終的に予想もしていなかったような大きな出来事につながる」という意味での「バタフライ効果」という言葉があるが、これほどまでの異常気象が続くのであれば、私たちの知らないところで相当大きな影響が出ているのであろうと、話を聞きながら思った。
豊かさや便利さ、デジタルや最新技術などを追及していくことを否定はしないが、一方で自然に対する謙虚な気持ちがすっかりなくなっている社会に対する、自然界からのしっぺ返しのような気がしてならない。