先週金曜日、昨年まで施工した国道114号・関場トンネル(
令和4年度に完了した県土木部発注の1650件の対象工事の中から28の工事が選ばれての表彰であった。
国交省や市役所からの優良工事表彰はこれまで数多く受賞してきたのだが、県発注工事はようやく2度目である。
しかもトンネル専門工事業者として福島県に会社を構え、昔では考えられなかった「元請」受注(しかもJVのサブではなくメイン)をしたトンネル新設工事での初受賞というのは非常に感慨深かった。
20年ほど前、尊敬していたとある方に「君の会社はトンネルの元請受注を目指すべき」とアドバイスをもらったことを思い出す。下請としてトンネル工事に携わってきた当社にとっては夢のような話だと思ったが、具体的なアドバイスを頂戴したのでそこからどうすれば実現できるか模索してきた。
その当時、地元の業界の会合で「当社もトンネルの直接受注を狙いたい」と意思表示したところ、当時の大先輩から「100年早い」と一笑された時の気持ちは今も忘れられない。
2011年、念願かなって初めて道路トンネル工事を元請受注した御代田トンネル着工の際、私は現場の担当者たちに「せっかくなら優良工事表彰を目指そう」と伝えた。慣れないトンネル元請工事にただでさえ苦労の多い中さらに負担をかけたのだが、前向きに対応をいただいたことで結果的に受賞が決定したのである。
しかし表彰の数週間前、JV相手だった会社さんが表彰対象とはまったく関係のない別工事での公衆災害で処分が決定したことから、規定により直前に賞は取り消しになってしまった。
注)同トンネルの建設経過を記したブログが以下。
御代田トンネル作業所のブログ (ameblo.jp)
続いて受注した泡吹地トンネルでも十二分に評価されてよい仕事をしたと自負があったが、
注)同工事の現場の施工の過程を撮影したのが写真集「トンネル誕生」
トンネル誕生 | 東京都中央区にある本の出版社グッドブックスです。 (good-books.co.jp)
残念ながら受賞に至らず、そしで3度目のこの関場トンネルでは関係者内で「今度こそ!」という気持ちが強く、特に現場の担当者たちが積極的にPRしたことが大きかったと思う。
ちなみに以下が受賞に際し提出した完成写真である。
実は発注者さんに「せっかくなのでトンネルの魅力の一つである貫通の写真を出したい」と申し入れをしたのだが、基本は完成した姿の写真とのこと。
それでも気持ちは理解いただき、右下に入れることを了解いただいたのだ。
また、せっかくの完成写真を上空からドローン撮影したことでちょっと違った印象になったと思う。
以下写真は、私以上に受賞に感慨深かったであろう先代社長の父と、現場担当者と私。