コロナの5類移行を受けていろいろと行事なども元通りになり、特に5月~6月にかけては予定満載で私も各地に足を運んでいる。
そんな中で気になったこと。
地元福島市で見学させていただいた醬油屋さんは、木桶による醸造を復活させていた。
そして関西で伺った造り酒屋さんでも、同じく木桶醸造をされていた。
どちらも社長さんと話をさせていただいたが、木桶を造る職人さんがいなくて製作を依頼するのが非常に困難だという話を聞いた。
両方ともに高齢の1名がいらっしゃるだけ、とのことであった。
話をする中で、円形のものを造るという点では木桶はトンネルに通じるものがあるのでは、という言葉を聞いてなるほどと思ったが、トンネル工事の技術者もとても増加しているとはいえない現状であることもお伝えさせていただいた。
高齢化、若手入職不足は明らかである。
そしてこちら。
長野県で見た、城の立派な石垣。
そしてやはり関西にある歴史的な神社での石垣。
しっかり観察してみると、丁寧に石を積んでいくことで壁を形成する技術はすごいと思う。
こうした技術も、いまや残っているとはいえない状況といえよう。
千年単位で進化したであろう、日本が誇るべき職人の手仕事によるこうした技術を、しっかりした仕組みの中で残していく必要があるのではないかと思う。
デジタルを活用した最新技術の進化はもちろん大歓迎であるが、こうした日本の文化ともいえる技をしっかり伝えていくことも社会的に意義があるはずである。
国がしっかり予算をつけて取り組むべきと考えてしまうのだがいかがであろう。それともそうした事業はあるのだろうか。