先日とある会合で名刺交換した30代くらいの若い方と話をしたところ、福島市に隣接する川俣町山木屋地区で花の栽培をする会社を立ち上げ、経営している方であった。
川俣町の山木屋地区は原発事故の影響で避難指示区域に指定され、2017年まで住むことが出来なかった地区である。
ご本人は県外出身だが奥様の実家が山木屋だったことが縁で、福島の復興のためにとの起業したのだそうだ。
そして昨年からはイチゴ狩りが出来る観光農園もスタートさせたとのことで、
復興への熱い思いに感動を覚えながら話を聞かせていただいた。
先般完成式が行われた、その山木屋地区につながる国道114号バイパスの2本のトンネルを当社が建設したという話をしたところ、とても驚かれ、そして嬉しそうに御礼を言われた。
トンネルを含むバイパスが開通して以降、観光農園への来場者がなんと数倍になったというのである。具体的にいえばある期間で前年は数百人だったお客さんが約2,000人に増えたとのこと。
それまでの細い道を怖がった方々がリピーターになったり、大型バスも安心して通れることからツアーにも入れてもらえるようになったという。
トンネルが出来たことによる具体的な効果をこんなにはっきり聞くことはないので私もとても嬉しくなった。
私たちの仕事の最終的な目的は発注者の方を喜ばせるのではなく、やはり住民の方なのである。
そして利用者の声を聞く、ということはそれほど大きなやりがいになるのだ
こうした声を拾って社員のみなさんに伝えることも、私の役割ではないかと思った。
※話をして下さった、株式会社smile farm谷口社長さんの取り組みは以下。
https://www.reconstruction.go.jp/jireishuu/2022jirei/18/
先般、その農場を訪問した際に頂戴した、谷口さんが栽培した「アンスリウム」を当社の玄関に飾らせていただいた。