本社の倉庫を整理で出てきたたくさんの古い写真に目を通していたらこんな写真があった。
私が入社してすぐだったので1995年頃。
当社本社前に設置された灰皿が写っている。
灰皿の下に「人に優しく 自然に優しい会社です―川へのタバコの投げ捨てやめましょう」という、今では考えられないような言葉が書いてあるのだ。
当時は当社に限らず社会全体的に、道路上や排水路などにタバコをポイ捨てすることにあまり罪悪感のようなものがなかったように思う。
その頃、当社は記載の「人に優しく 自然に優しく」というキャッチフレーズを載せた看板を現場に掲示し、環境に配慮をしていくという活動が始まったので、自社でもタバコのポイ捨てに違和感を感じて設置された灰皿、ということなのだ。
SDGsが叫ばれる現在の方からすると「エーーーッ!」と思うに違いなかろうが、価値観というのは時代が流れると変わっていくのである。
そんな証拠(?)写真である。
30年くらい前を振り返えると、タバコに対する価値観というのもずいぶん変わったものだ。
昔は生活の中にはタバコの煙がもっともっと溢れていた。
大勢が仕事しながら吸っていたし、列車に乗ると窓の下に必ず灰皿があったものだ。
友人の家に行くと、客室にタバコが入った専用の入れ物とライター、灰皿がセットになってものがよく置かれていた。
そうそう、こういう感じの。
基本、吸うことを前提としてたのだ。
いつの間にか「受動喫煙」という言葉をよく目にするようになったかと思えば、禁煙のスペースが多くを占めるようになり、今や新幹線は全車両が禁煙である。
いろいろな法も整備され、かなり前から工事現場でも分煙化が進められている。
https://ameblo.jp/kotobuki5430511/entry-12239447491.html
私は15年ほど前にやめてしまったが、吸う方にとっては年々肩身が狭くなっていくのを実感していることであろう。
価値観がいかに変わっていくかを実感する代表の一つが、私にとってはタバコである。