半年前を思い出すかのように、新型コロナウィルス感染報道と平行して冬季オリンピックが盛り上がっている。
およそ冬のスポーツと縁がなく興味もなく、自宅にテレビがないのでこれまではほとんど見たことはないのだが、最近はあとからパソコンで動画が見れるので今回話題になった競技はいくらか見ている。
ルールも全く分からないのだが、初見に近い分だけそれぞれの技のすごさへの驚きは大きく、どの競技も人間ワザとは思えない。そして国を背負っての懸命な姿には胸を打たれるものだ。
やっぱり日本国民として(?)オリンピックを見なければいけないなあ、とようやく気づいた50代前半であった。
以前何かで聞いた、オリンピックにちなむ話を思い出す。
それは、メダルの順位は金、銀、銅だが、嬉しさの順位は金、銅、銀ではないか、という意見であった。
金は世界一なので不動の一位だが、銀はあとちょっとで金に届かずで悔しい気持ちが残るのに対し、銅はメダルに届いた喜びが大きい。
そんな話だった。
なるほど実際見てみるとそんな表情が感じられることも多いが、事情はそんなに単純でもないようだ。
見慣れぬ人間としてつい考えてしまうのは、競技の「安全性」である。
現場を見ると事故のリスクを探す癖が染みついているので、あんなにも高いジャンプして墜落したら、とか、そんなスピードで傾斜を滑って転倒したら、と考えてしまうのだ。
労働災害防止とスポーツを同じく考えてはいけないのであろうが癖なので仕方ない。
もっと素直に見なければならないと思うのだが。