国道除雪出動式 | 寿建設 社長ブログ

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福島県福島市にある建設会社です。
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当社は国道4号の福島県県北地区約60キロ区間の維持補修工事を請け負っている。

簡単にいえば、区間内の道路が出来るだけスムーズに流れるためのメンテナンス工事である。以前出版された山崎エリナさんの写真集「インフラメンテナンス」は、この工事が撮影の主体の一つになっている。

 

そしてこの工事は、これからの季節は除雪がメインとなってくる。

福島県県北地方の大動脈の交通を確保するための、極めて重要な仕事である。

 

昨日、その作業の安全祈願と出動式が執り行われた。

以下写真は出動式。

奇しくもこの日が強い冬型の気圧配置となり、同じ市内の国道13号の栗子峠は積雪があり、早くも除雪作業が稼働となった。

 

継続的に大雪の降る地域とは違った事情で、基本あまり降らないのが年に何度か積もるほど降る、われわれのような地域の除雪対応も難しい。

一昨年はほとんど降らなかったり、その前の年は「くもり一時は晴れ」という予報で「警報」の発令もないのに年末に記録的な積雪があったりと、

年によって状況はかなり異なる。

平成26年2月に発生した大雪の際は、福島市でも50センチ以上の積雪となり、坂道で動けなくなる車が多発するなどして、国道4号は広範囲で交通障害が発生した。

 

昨今、各地で同様の交通障害が発生していることから、大雪が予想されるとかなり大がかりな体制を組んで臨まなければならなくなってもいる。

自然相手のことなので、この仕事ばかりは計画的には出来ない。そのため「少雪地域」と称されるたまにしか降らない地区は通常他の作業をしながら対応するしかないのだ。

 

東日本大震災から10年、被災三県を中心に復興道路が一気に整備され、東北は非常に便利になった。

ありがたいことだが、その分だけ除雪必要区間が増えたことにもなる。

この負担が実は先のような理由で半端ではない。ただでさえ人手が足りないというのに、降るか降らないかはお天気様次第の仕事にMAXの対応が出来るだけの体制を整えるのは非常に難しいのだ。

各地で除雪を担当している会社さんから「あと数年で限界が来る」「高齢化で今の除雪体制を維持するのは限度がある」などという声も聞いている。

当社もしかりである。

 

この問題、もっと重要視しなんらかの手立てをしないと、いずれバンザイをする地域が出てくる可能性があると感じている。