福島から北海道のみなさまへ(和合亮一さんの詩) | 寿建設 社長ブログ

寿建設 社長ブログ

福島県福島市にある建設会社です。
会社や現場の取り組み、
日々の仕事や取り組みの中での
エピソードや思うことを綴ります。

北海道の地震から1ヶ月目の日、北海道新聞に「福島から北海道のみなさまへ」というタイトルのお見舞い広告が掲載されたということを、当日ツイッターで知った。

 

そこには、親しくさせていただいている福島市在住の詩人の和合亮一さんの詩が4編掲載されていた。

 

その言葉が被災地に寄り添うようなとても思いのこもった詩で、それがツイッターで話題になっていたのだ。

 

今回北海道に行くにあたり、現地で会う予定だった知人にその新聞を確保していただけるようメールしたところ、「私も新聞記事を拝見し感動しておりました!」と返信があり、お会いした際に頂戴した。

 

改めて読んでみると、「言葉の力」というものを実感する。

思いを込めた言葉は、人の心に届くのだという体験が出来る。

 

もっともっと言葉の重要性を認識しないといけないと思う。

 

この中で私が一番胸に響いた詩を1篇転載したい。

 

牛と

 

北の大地に

穴を掘り

泣きながら

牛の乳を捨てた人よ

 

その土には

豊かなミルクと涙が

注がれた

 

それでも まだ

しぼらなければならない

 

あなたの悲しみ

悔しさは

空しく流れ込む

白い乳の全てが

知っている

 

人の死と

絶望を受けて

あなたは力の限り

手に込める

強く

しぼる

 

唇をかみしめて

 

大地よ 空よ

故郷よ 胆振よ

北海道よ

それでも

私は

牛と共に

生きる

 

涙をしぼる