通常の水道とはまったく逆で、蛇口を回すとハンドルから水が出るという水道用品がネットで話題になっている。
その紹介記事を読んだのだが、製造している会社さんの方針や発想がとても面白い。
いや、すごい。
記事から抜粋した同社の広報課長さんの言葉が以下。
「開発コンセプトは『親子の会話』です。飲食店のトイレや幼稚園などの手洗い場でこの商品を見た子どもたちが、『自分も作ってみたい』『中身はどうなってるのか』『自分ならこうしたい』と考えて、そこから親子の会話が弾むことを願って作っています」
「そして、製造・販売している私たちだけでなく、商品を選んでくれた人、使ってくれた人、取り付けてくれた人、紹介してくれた人みんながハッピーになれることを目指しています」
「収益が出るほどたくさん売れた時点で、『一般的な蛇口＝おもしろくない蛇口』になってしまいます。なので、一定数が売れたら生産中止とし、新型を作ります。不採算事業を整理して業績を確保するよりも、おもしろくした方が社会全体でハッピーになれる、と私たちは考えています」
「今まで作ったことのない新しい形に挑戦することで、技術力が向上しました。その結果、通常品の不良率低下や生産の効率化などを実現することができました。また、このシリーズの中には、社内公募から製品化されたものもあり、社員みんなのモチベーション向上、社内組織の活性化にもつながりました。そして何より、毎年新商品を楽しみにしていただいているお客様が大勢いらっしゃいますので、これからも頑張って続けていきたいと考えています」
いろんなことがすごい。
・水道を作るのに「親子の会話」をテーマにする。
・みんながハッピーになることを目指す。
・おもしろくした方が社会全体でハッピーになれる。
まさに根底に「三方良し」が存在していることがよく分かる考えである。
そしてそのための製品製作に挑戦することで技術や生産性、社員のモチベーションなども向上させることを目指している。
理想的な企業の在り方だと思う。
製造会社「カクダイ」さんのＨＰ。やはりアイデアとお客さん目線満載だ。
http://kakudai.jp/
参照
『ドッキリ蛇口』が話題に 人気が出た商品は生産中止、その理由とは
https://withnews.jp/article/f0170911004qq000000000000000W00o10101qq000015833A