自宅にテレビがないので、ＣＭを見る機会はほとんどない。
その反動か、東京に行って山手線に乗ると、モニターに流れる無音声の動画ＣＭを食い入るように見てしまう癖がある。
最近、その中でひときわ面白いのが「日清紡」のＣＭ。
実際のＣＭでは音楽が流れているはずだが、車中ではこんな歌詞が画面に流れてくる。
日清紡～ 名前は知ってるけど～日清紡～ 何をやってるかは知らない～
企業のＣＭで「何をやってるかは知らない～」なんて切り口、初めて見た。
でもそのギャップが好奇心と興味を焚きつけて、結局「どんな会社なんだろう」という気持ちを持たせてくれるのだ。（ビジュアル的にもかなり面白いが）
福岡県北九州市にある「スペースワールド」が今年いっぱいで閉園になるそうだ。
それを伝えるＣＭが話題になっているらしい。
閉園を惜しむ内容ではなく「なくなるョ！全員集合！」と明るいムードを全面に打ち出しているという。
どちらも「○○は△△です」というＰＲの「△△」を、常識の逆にひねって伝えている、といえる。
わが業界にも「広報」「ＰＲ」の必要性が重視されて久しいが、こういう遊び心のある「逆」の発想に踏み切った例はあまりまだ見ない。