ストック効果 | 寿建設 社長ブログ

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福島県福島市にある建設会社です。
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公共工事のこれからのあり方について、昨年あたりから「ストック効果」という言葉がよく使われるようになった。
建設業関係の業界新聞や情報誌にもこの言葉が頻繁に出てくる。
「これからは『ストック効果』を重視した社会資本整備を進める」というように説明されることが多い。

道路整備などの公共事業による経済効果に、「フロー効果」と「ストック効果」の2つがある。
「フロー効果」とは公共事業をたくさん発注することで、材料や労働力の需要の拡大、雇用機会の創出等で経済活動を活性化させる効果、のことを示す。景気をよくするための発注といえるのだと思う。

重視され始めた「ストック効果」は、公共事業により道路等インフラが整備されることで、人流・物流が効率的になることで民間投資、観光交流が活発化し、人口・雇用などを増加させるという効果、である。

 

「フロー効果」は税金を投資して短期的に経済を活発化させ、「ストック効果」は社会資本をしっかり整備して長期にわたり地域の経済を成長させる方法といえる。

 

実にあたりまえのようで、あたりまえでなかった言葉と思える。

 

公共工事はよく「税金のバラマキ」のように言われることがある。
確かに「フロー効果」を求めて、そのような考えもあったはず。
しかし、この道路が、このトンネルが出来ること、維持されていることで、社会全体で活発な経済活動がされることがまず優先されるべきだと思う。

 

これからの「ストック効果」重視の時代、自分の担当している工事は、社会の何のために役だっているのか、ということを理解して計画、施工することが求められているのだと思う。
そしてその成果をしっかり出せる技術や能力のある会社には適切な対価(お金)が支払われる社会が求められ、これから整備されていくはずである。