何人かの友人と、時々メールでおススメ本の情報交換をしている。
今月初めにある友人が、「世界でいちばん貧しい大統領のスピーチ」という絵本を絶賛していたので早速購入。
http://dokusume.com/modules/store/index.php?main_page=product_info&products_id=5679
環境が悪化した地球の未来について話し合うため、2012年ブラジルで国際会議が開催されました。世界各国の代表者の意見が続いた中、給料の大半を貧しい人のために寄付し、その質素な生活ぶりが「世界でいちばん貧しい」と称される、ウルグアイのムヒカ大統領が演壇に立ち演説をした。
この絵本はそのスピーチを挿絵と共に分かりやすくまとめたものである。
とてもいい内容であった。
便利さや経済を追求しすぎて、精神的な豊かさがおざなりになっている世の中の仕組みへの警告だ。
スピーチの中で、古代の言葉として、こんな言葉を紹介している。この言葉は本の帯にも書かれている。
「貧乏とは、少ししか持っていないことではなく、かぎりなく多くを必要とし、もっともっとほしがることである」
私は最後のまとめの言葉がとても好きである。
社会が発展することが、幸福をそこなうものであってはなりません。発展とは、人間の幸せの味方でなくてはならないのです。
人と人が幸せな関係を結ぶこと、
子どもを育てること、
友人を持つこと、
地球上に愛があること――
こうしたものは、人間が生きるためにぎりぎりに必要な土台です。発展は、これらをつくることの味方でなければならない。
なぜなら、幸せこそがもっとも大切な宝だからです。
人類が幸福であってこそ、よりよい生活が出来るのです。
最近、毎日のように残虐な、そして目をそむけたくなるような事件が多発している。
自分の子供、家族、友人に暴力を振るったり、殺害したようなニュースが次々と報じられている。
大統領が言わんとしているのは、まさにこういう現状のことなのだろう。
大統領のスピーチは動画でも生の声を聞くことが出来る。
絵本よりも、実際の言葉の方が私にはさらに響いた。
https://www.youtube.com/watch?v=Q7aJcf_Lexs
会社の経営や建設産業のこれからに、このような発想をどう取り入れるかを考えていかないとならないと強く感じた次第である。