そんなこんなで2月になり、2月も最終日に。
1月2月3月は早いと言うけれど、4月から早いか遅いかどうかは『担任の先生次第』ということに共感してくれる人はいるだろうか。いや、いるはずだ。うん。←強気
1月にドラベ界では色々あり過ぎて、会全体で元気がなくなりました。
小さい子のご家族から、色んな相談きました。
みんな、今をどう乗り超えたら良いのか。後悔したくない。相談と言っても具体的に何を聞いていいか分からないような感じが多かったです。
私もドラベの子がいる親なので、不安を回避したいんだろうと理解しています。
ことぶきがまだ小さい時から、ドラベのお子さんたちが亡くなったり、脳症になったり、ダメージが強くて医療ケアになったり
をずっと見てきています。
どうして亡くなったのか。理由や原因が知りたかった。そんなこと聞けないけど。
次は自分の子どもかも知れない。という恐怖。何としても逃げたい。避けたい。
亡くなった子のご家族には本当に本当に申し訳ないけど、どうしてもそう考えてしまう自分がいるのは事実だった。
そして、誰かが亡くなったと聞くたびに、子どもをどうやってでも守りたくて、普通の生活から遠ざかっていて
外との接触を避け、日々寝ている娘の呼吸を常に確かめるために眠れず、発作になると原因を考えて
その日の食べたもの、遊び、着ている服まで、避けようとする毎日。
子どもを失うかも知れないという不安は、親の思考をおかしくするけど、それが普通だと思っている。だって親だもん。
だけど、だから今も命を守れている。とは思っていない。
ドラベ症候群は、症状によってはどんな名医でも薬の調整が難しくて発作を抑えられない病気で、もちろん完治することはない。
発作が止まらなくて搬送された病院に、どんなスペシャリストな救急医がいたって、どうにもならない事もあると思う。
すごく残酷な病気だと思うし、今回も本当にそうなんだなと再確認した。
皆さんの病院はどうでしょうか。
いま薬調整をしている病院は、ドラベ症候群のことをよく知っている先生でしょうか。
名前だけ知っていても『ドラベ症候群をよく知ってる』と言う先生もいる。
話したことないのに、同じクラスだっただけで『あいつと仲ええよーー』って言う同級生みたいな。
会社の飲み会に参加しただけなのに『あの子とよく飲みに行くよ』って言う人みたいな。
そういう程度の『よく知ってる』だと、薬の調整はうまくいかないことも多い。
週1回の痙攣発作なら、ドラベ症候群なら仕方ない範囲。と言われたり
睡眠時の発作が群発するのは、ドラベ症候群だから仕方ないとか
新薬は使ったことないから、副作用が怖いよーとか
適当にかじった知識(←失礼)で、患者家族に選択の権利を与えずに納得させちゃう系もいますよ。
天下のお医者さまに言われたら、普通のご家族だと納得しちゃうよね、そんなの。
本当によく知ってるドクターですら、手を焼くタイプのドラベ症候群の発作なのだから
その辺の『ドラベ症候群?よく知ってるよ?』なんて軽く言うドクターに任せていて良いのか。
結論:良くない。症例数を見ている病院の先生に診てもらうのが良いと思う。
私たちが(ドラベ症候群に詳しい医師を)育てないと!!なんて、思う余裕はないよね。そんなのは偉い先生に任せたい。
搬送される病院はどうでしょうか。
ドラベ症候群の知識がもりもりあって、ミダゾラムで止まらない場合はこうしようとか、脳症かも知れない判断とか、的確に出来るでしょうか。
ただでさえ、希少疾患なのに、そんなにたくさんのドラベの救急受け入れている病院ないよね。発作が止まったことはあっても、何をしても止まらない経験は少ないはず。ましてや脳症かどうかの判断までは。
ここはね、やっぱりご家族の知識を入れておく所だと私は思うんです。
搬送先にドラベの救急のスペシャリストがいる可能性は、ほとんど0に近い。
ドラベ症候群とは。発作とは。服薬種類、量。副作用。もし知らない先生に当たったら、きちんと伝えられる位の知識がないと、先生に話すら出来ない。
毎年1回DFKで医療講演をしています。ドラベのスペシャリストドクターが、まだ公に出来ないようなことを惜しみもなく今の最新情報を教えてくれます。
何年か前に講演聞いたし、と1回聴いただけで大丈夫なんてことないよ。
医療は日進月歩だからね。
別にいいんですよ。今の主治医の言う通りに薬調整してて、生活が出来ていて不満もなくて、搬送されることもなければ、搬送されても問題なく命と脳を守ってもらえる。
学校とのやり取りもスムーズで、言うとおりにしてくれていて、先輩たちに質問もなければ、相談もない。
そんなご家族なら、必要ないと思います。そもそも本当にドラベなのか??とは思うけど。
これまでに亡くなったお子さんのご家族の中には、病院の対応への疑問を持たれる方もいます。
自身がたくさん勉強してきたから、やれることはやったと、悲しいけれど悔いはないとおっしゃるご家族もいます。
もっとできることはなかったかと、自身を責めるご家族もいます。
どんなことでもきっとそうなんですが
知らないことは罪ではありません。でも知っていると世界が広がることがあったり、守れる可能性があることもある。
勉強する機会があるなら、勉強をして欲しい。
子どもが小さい時に、勉強する機会がなかった私はそう思う。
そして『発作が止まらなかったら』を考えて、可愛い時代に育児ではなくて、見守りではなくて
発作にならないか、常に怖い顔をして監視をしていた私は
ドラベ症候群をしっかり知った上で、いま目の前の可愛い笑顔のお子さんの育児を楽しんで欲しいと
心から願っています。