「生きていくために」 | ことぶき・ちゃちゃちゃ

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難治性てんかんドラベ症候群(乳児重症ミオクロニーてんかん)と闘う娘のことぶき。
顔だけで結婚を決めたイケメン(だった)B型の旦那さん。
私は普通の主婦です。
家族みんなで頑張っている闘病日記です。

きよくん基金の会では、ドラベのお兄さんお姉さんのご家族と交流させて頂きました。

ドラベ症候群の子どもを育てていると、きっと皆さんが通る道ですが

「子どもの発作が心配で、離れられない」

という話題になりました。

交流会参加者の中で「どうしても奥さんのストレスが溜まってしまって」と悩んでるパパがいて

私はその奥さまと、すごく気持ちが近いものがありますので、先輩方のアドバイスを聞いていて

すごく心に残った言葉がありました。

「病気の子どもと離れる時間を作るのは、(母親が)生きていくためですから」

ドラベ症候群は、発作の要因がたくさんあり、また発熱が命に関わるので

風邪を引かさないように、衣服の調整に気を使い

温度差で発作するから、これまた衣服の調整に気を使い

風邪を引かさないように、栄養のある物を食べさせ

偏食があるから「こうやれば、うまく食べられる」という、微妙な食べさせ方もあったりして

それが出来るのは、私(母)だけだから

発作の対応が出来るのも、私(母)だけだから

と、離れられない母親になりがちです。

事実、子どもと離れることが、悪に思えてきますし。

よくさーー「親が笑ってないと、子どもも笑わないから」という言葉を免罪符にして

熱がある子どもを預けてでも、遊び歩いてるお母さんいますよね。

感染症にかかってるのに、お母さんはライブや バーゲン。

「だって最後のライブなんだもん」
「バーゲンは今しかないんだもん」

自分はそういう親と、同じことをしている気持ちになるんですよね。

「障害児預けて、自分は買い物かよ。大層なご身分だこと。母親が家で見とけよ」とか

いわゆる2ちゃんねるとかで書かれるようなことを、思われるんじゃないか。

マジで本気で、そんな心境です、はい。

でもね、世の中の人って、普通の育児でもノイローゼになる人もいますよね??

ずっと泣いててーーー意味不明でーーー話し相手がいなくてーー部屋はめちゃくちゃでーーって。

でも、夜寝てる時に発作するかも!!とか

ちょっとした変な動きを見て発作??とか

発熱したら、いつ発作するか分からないから、横にいても寝られないとか

救急搬送された時のままの格好で、病院で1週間お風呂にも入れないとか

偏食で病院のご飯はおろか、お菓子すら口に入れてくれないとか

買ってくるもの買ってくるもの、全部拒まれて、ジュースすら飲まなくて

あげくに低血糖とかになって

何もしてない訳じゃなくて、一生懸命なりふり構わず神経使って、お金も使って、身体も体力も使って、頑張ってるのに

「何か食べれる物を食べさせてあげて下さい」とか言われて

普通の子どもは、まず発作がないよね。

気づかなかったら簡単に死んじゃうような、そんな発作頻繁にないよね。 

それでも、育児ノイローゼとかになるんだよね。

病気持ちの障害児って、これがずっとずっとずっと続いてるんだよね。

ノイローゼになっても、おかしくなくない??

「親が笑ってないと、子供も笑わない」は、こういう時に使うんだよ、と

今は思います。

そう、あの頃の私は必死でノイローゼになりながら、走っていました。

子どもを守るために、自分がノイローゼになりそうだと、認める訳にいかなかったのです。

そしてこの時こそ「生きていくために、子どもと離れる時間が必要」だった。

そういう環境を作ることが大切だった。

歯磨きって、何??洗顔なんて、もう何日もしてない。もちろんお風呂だって、おしり拭きで身体を拭くだけ。

電気を消して、カーテンを閉めきった部屋で、物音立てないように、ただ子どもの側にいるだけ。

数ヶ月で体重が20kg増えた。

みんな私のことを「ピリピリしてる」と言っていた。 

でも、誰も助けてくれなかった。

「親が見るのが当たり前」と言って、ヘルパーの申請も断られた。

そんな時に救われたのは、訪問看護師さんでした。

「子どもと離れる時間」が、家の中だったとしても、私にとっては本当に有りがたかったのです。

看護師さんに週2回見てもらい、少しずつ他人に任せることを、自分の頭と心に覚えさせました。

病気の子どもと離れる時間を作るのは(母親が)生きていくため。

子どもが小さい時でも、大きくなってからでも

私たち母親が生きていくためには、抱え込んでしまってはいけませんね。

先輩方との交流会、一生の勉強になりました。

いま現在、抱え込んでいて、過去の私のように「ノイローゼ」を見ないふりして、必死に走ってる人がいたら

ぜひ、かかりつけ病院のドクターに、訪問看護のことをご相談ください。

まずは、隣の部屋からスタートして、子どもと離れて

次は声が聞こえない部屋に。

玄関の外に。

歩いて行けるスーパーに買い物。

少しずつ、少しずつ、少しずつ「母親が生きていくために」離れてみて下さい。

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