⭐⭐ことば屋 リレーエッセイ2024 ⭐⭐ | ことば屋~美しい日本語のレシピ~

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アナウンサーユニット
ことば屋がお届けする美しい日本語のレシピ✨✨

☆☆ ことば屋 リレーエッセイ2024 ☆☆


  新年度を迎え、皆さん、いかがお過ごしですか。  大変お待たせしてしまいましたが、ことば屋では、5月18日の 「ことば(5・1・8)の日」 にちなみまして、毎月18日にアナウンスルーム所属のメンバーがバトンを繋いで、リレーエッセイを発信しています🍀


  6月は、末田景子がお届けします。2024年のテーマは「思い出の場所」 「思い出の風景」。これまで出会った素敵な場所や風景の中から、とっておきのスポットを、思い出と共に紹介します。



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  私の思い出の景色は「沖縄県石垣島」の高台から見た海です。2024年4月3日、私は石垣島にいました。もうピンとくる方は少ないかもしれませんが、その日の朝9時、台湾で大きな地震が起こり、沖縄県に津波警報が出されました。(後に、日本中のテレビ画面が、津波警報が出された真っ赤な沖縄県の地図に切り替わったと聞きました。)

  私は、この時、人生初の、訓練ではない「避難」を体験したのです。家族水入らずの朝食の時間、レストランの目前には青い海・・・血の気の引く思いでした。津波避難が出た時、レストランにいた私の所持品は「スマホ」と「ルームキー」だけでした。共に避難した人の中には、水着&浮き輪のご家族もいらっしゃいました。肌身離さず持っているもの・・・人それぞれかとは思いますが、そこにほんの少しの現金を、忍ばせておいて欲しいと思いました。

 石垣島では、4月ながら強い日差しのもと、いつ解除されるのかわからない津波警報。子どもたちを連れて、恐怖だけでなく暑さに耐えることも大変でした。やっと自動販売機を見つけたとき、使えたのは現金だけでした。スマホでピッ!の現代、私はスマホを持っていれば、小さなお財布があるような感覚でいました。自宅の防災、手荷物に防災ポーチ、大切なことだと思います。 

 しかしながら、万全な防災体制を整えていても、その備えが近くにない!!そんなとんでもないタイミングで災害に遭うこともあるということを知りました。そんな時、忍ばせておいた現金が役に立つことがあるかもしれません。

  津波警報が解除された昼過ぎ、笑顔で私たちを見守ってくれるような気がした石垣島の海。大変なことを学ばせてくれた思い出の景色です。 


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  2024年 ことば屋リレーエッセイ。6月は、石垣島の高台からの海の風景をご紹介しました。次回7月の山中志乃アナウンサーにバトンを託します。どんなスポットを案内してくれるでしょうか? 


 7月18日をお楽しみに!