彼女のご主人は日本人。
エスペラントを通じた交流で出会ったのだという。
エスペラント?
…って、何?
そんな方も多いと思うので、まずは私とエスペラントの出会いからお話を。

私がエスペラントを知ったのは、オーストラリアにいた頃。
語学学校で宿題が出た。
「明日までに調べてきて」と先生。
ホワイトボードには大きく【Esperanto】の文字。
学生たちは超ブーイング。
ちなみにこの先生、熱心だしオリジナリティ溢れていて私はとても好きだったのだけれど、他の学生たちにはどうも不評。
何でかなぁ…?
昔から、私が好きな先生は人気度がそんなに高くない。
(ついでに、人気の先生が私は苦手だったりした)
『くそ』がつくほど、というか
『き』がつくような、というか
マジメだった私は、その宿題に焦った。
だって
たかがワーホリはじめに、オーストラリアと英語に慣れるための語学学校。
「調べる」ってどうしたらいいの?!
私の中には
「宿題で調べ物をする=図書館でガッツリ」
という思い込みがあって。
それはそれは、ひとりで焦り、不安になったわけなのだけれど…
隣りの席の日本人が、おもむろに電子辞書を取り出し、打ち込んだ。
【Esperanto】
エスペラント(語)
1887年ユダヤ系ポーランド人眼科医 L.L.Zamenhofによって考案された人工国際語。(リーダーズ英和辞典より)
へ〜!!
ん? あれ??
宿題が終わっていた(笑)
私、唖然。
え? 辞書に載ってるの?
え? 調べるって、そういうことでいいの?
え? …終わり?
いろいろなことが頭の中を渦巻いた。
でもとにかく、
私の不安と焦りは一体なんだったのか?
というほど簡単に、それは解決してしまったのだった。
しかも翌日、
まったく宿題をしてこなかった多くのクラスメイトたちが、その場で辞書に【Esperanto】と打ち込んでいたのだった。