英語が話せない国 だから広がる | ことばの魔法 ことばのチカラ~ことば探検家ひろが見つけたコトバと人間

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ことばに宿る、不思議なチカラ。
人間の言語習得やコミュニケーション能力の奥深さはまだ解明されていないけれど、とんでもなくおもしろい。
気づいたら私のコトバ探検は本格化されていた。

私は昔、欧米の方々はみんな英語が話せるのだと思っていた。

だから日本に来て英語で話しかける海外からの旅行者を見て

「日本なんだから日本語を話しなさいよ!
 あなたの国に行ったら私たちだって英語でがんばるんだから!」

なんて思っていた。
お恥ずかしながら^^;

『白人さん=英語を話す人』 という
なんともお粗末な図式が私の頭の中にできていたわけだ。

いやはや…なんともお恥ずかしい。


でもこれは、私1人の問題ではないのではないだろうか。

『外国人=英語で言えば通じる』 なんていう思い込みは
学校教育なり何なりの、私たちが育ってくる環境によって
いつの間にか刷り込まれていたもののように思う。

『世界=英語』という図式は今だって多くの地域で健在だ。

でもいろいろな国の人たちと出会う中で
実はそうでもないのだということを知った。



たとえば今まで出会ったロシア語圏の人たち。
彼らは意外と英語が話せない。
もちろん人によるけれど。

“勉強はしたから文章を見れば少しわかるけど話す機会はない。
 だからあまり話せない”

こんな人はけっこう多い。
これって、日本人にとっての英語と何ら変わりはないでしょ?


“TOEICの点数は高いけれど、会話は慣れてない。
 だから聞き取れない”
なんていう韓国人の男の子にも出会った。


“英語が苦手なんだけど、これからでも話せるようになるかな?”
なんて言っていた中国人の女の子にも出会った。
彼女は中国語・韓国語・日本語が堪能だったのだけれど。


思っていたより、英語が話せない国の人は多い。

英語が話せれば世界は広がる。
でも、英語だけでは広がらない世界もある。

それがわかった時、また世界の見え方が変わった。

コトバが広げてくれる世界は無限。

ホント、おもしろい。