先日から、五線譜の曲を縦譜にする作業をしてます。
完成しました。
長年縦譜を作成してきましたが、五線譜から書き起こしについて、少しでも楽な方法として、自分用の忘備録を兼ねてまとめを書きます。
あくまでも立川流ですので、あしからず、です。
STEP.1五線譜に箏譜(漢数字)を書き込む
ここは地道な作業です。
この段階で、演奏は可能ですが、今回は縦譜を作るということで、以下記載します。
STEP.2漢数字を算用数字でテキスト入力。
1小節づつ入力して改行しておくと、わかりやすいです。
記号も文字化する。
例えば、
斗為巾スオゝ→tikson
のようにm自分で決めた半角文字で入力する。
ここでは、音の長さは関係なく、どんどん入力する。
STEP.3一括変換する
半角記号を全角文字に変換、逆変換ですね。
ここで変換しておくとイメージが湧きやすいので。
変換はエクセルでも可能だが、後の作業を考えるとテキストまたはワードがよいでしょう。
上のを変換するとこうなります。
七ゝ八九ス九七九十斗十九ゝ七九斗斗斗為斗九ヲ六
STEP.4音の長さを指定する。
16音符を多用している曲の場合、16分音符の拍を0として、挿入します。
曲によっては8分音符の長さを0にしても良いかもしれません。
漢字だと変換が面倒なので、数字を入力すると楽です。
例えば、一拍の九なら、 九000
半拍(8分音符)なら、九0
16分音符なら、九
STEP.5文字変換
0→◯
ゝ→て
全角文字にしておきます。
こうやっておくと、例えば、4拍分なら文字が16個なので、入力ミスも発見しやすいです。ただし、押し手(オ九)は二文字で一拍なので注意です。
STEP.64小節ずつ、つなげる。
縦譜面で、1行4小節の場合、改行を削除して繋げておきます。
テキスト(ワード)の段階で行った方が楽ですね。
追記
ここで一行づつ空白行入れておくと後が楽です。
STEP.7エクセルにコピー
そのままコピーします。
この段階ではまだ上から下へ表示されています。
後で右から左へ表示するようにしていきます。
STEP.8エクセルでソート
セルの左の列に上から1、2、3・・と入力して、降順でソートする。
縦譜面は右からなので、ここで行を逆順にしておくと後が楽です。
3行くらいなら、コピペで行を入れ替えするのもよいですが、行数が多い場合はソートした方がやりやすいです。これをやってない場合、列を逆順にする入れ替えがかなり大変でした。
STEP.9行列を入れ替え
コピーして、右クリック→形式を選択してペースト→180度で行列を入れ替えます。
いよいよ縦表示の準備です。
STEP.10列幅を一文字分の幅サイズにする
列幅を小さくする前に、文字がすべて全角になっているか確認してください。
ゝは「て」などの他の全角の文字にしておいてください。
STEP.12文字の割付
メニュー→編集→フィル→文字の割付
または、ホームの「文字の割付」を選択
一文字ずつセルに割り付けられます。
オ九などは、一文字になるように調整してください。
オ
九
をオ九にして、一文字分削除し、上方向にシフトしておく。
STEP.15◯を一括置換で消去する
拍のために入力しておいた◯をセルから消去します。
STEP.16枠の書式をコピーペーストする
あらかじめ作っておいた枠の「書式」をペーストする。
STEP.15よりも先にしてもよいです。
STEP.17必要な記号を入力する。
改めて、◯△などの必要な記号をセルに入力します。
STEP.18セルの結合
見映えのために、16分音符以外は半拍ずつのセルの結合をします。
書式のコピーをうまく使ってください。
STEP.19完成
指番号を記入したり、セルの中の文字の位置を調整したりして、整えます。
印刷位置を調整して印刷します。
どちらにしても、地道な作業なのですが、一つずつの漢字変換が不要なので、だいぶ楽に思いました。最終的には、細かな調整が必要なので、お時間のある時に楽しみにながら作譜してください。演奏してみたいという気持ちがモチベーションになりますね。
五線譜のまま演奏でもよいですが、慣れてないと縦譜(箏譜)が楽ですよね。。
それにページも少なくてすみますし。
今回の楽譜はお弟子さんのリクエストです。
期待したものになっていればよいなと思います。