以前にもちょっと書きましたが、私は「IDZ」がリリースされたころにネット記事でBabyMetalのことを知ったんですが、「なにこれ、小学生? アイドル界隈は何でもアリだな」と思ったし、正直に言えば、そのときチラっと「これはメタルの連中は怒るだろうな」と思いました。私自身、あまりいい感情は持たなかったと記憶しています。

 それから10年以上経ち、BabyMetalとあらためて出会ってからネットなどでライブの映像を視聴するようになったのですが、2013~2016年くらいのライブが特に楽しいです。最初は「ギミチョコ!」のライブを視るのが好きだったんですが、最近は「CMIYC」のライブを視るのが楽しいです。この曲は内容がちょっと幼いので最初は恥ずかしかったんですが、ライブを視聴するとこの曲のパフォーマンスは殺人的なかわいさがありますよね。

 

 私はアイドル文化も知らないので、最初は「ボーカルの子だけいれば、ダンサーの二人はいらないんじゃないか」と思ってたんですが、「CMIYC」のライブを視るとダンサーの二人の役割は大きいのかもしれないと思い始め、ネットで「BabyMetalの本体はむしろゆいもあ」というコメントをみかけ、なるほどと思いました。本体とまではいかずとも、BabyMetalというユニットは3人揃わないと成立しないということでしょう。もし私が2014年前後にBabyMetalと出会っていたら、もしかしたら私は狂信的なYMYになったかもしれません。

 

 で、例のソニスフィアですが、現時点では私はやっぱ「CMIYC」が一番楽しいです。この頃の3人は日本人から見ても実年齢より幼く見えるし、外国の方には小学生くらいにしか見えなかったんじゃないでしょうか。で、まるで「アイドルのコスプレ」とでも言うようなステレオタイプにアイドルっぽいふりふりでふわふわな真っ赤なチュチュにニーソというかわいい格好。「ちっちゃくてかわいい女の子たち」が大規模なロックフェスに登場するというのは相当なインパクトがあったのでしょうね。

 両手と片足を振り上げて踊るというキテレツだけどかわいい振り付け。サビの部分の誰にでも受け入れられるようなポップさとキャッチ―さ。このときのライブは少々粗削りな面もあると思いますが、それが勢いというかいい風に作用してるのだと思います。とにかく、圧倒的にエネルギッシュで、圧倒的にかわいく、圧倒的に楽しいライブ・パフォーマンスです。後追いでの結果論ですが、そりゃ拍手喝采になりますよ、こんだけ楽しけりゃ。欧米のメタルヘッズやロックファンのほとんどは日本のアイドル文化に触れたことがない方が大半でしょうから、最初は意味不明すぎて困惑したでしょうが、よっぽど偏屈な人でなければ、普通に楽しんだことでしょう。結果論ですけれども。私も2014年前後のライブを体験したかったです。

 

 ソニスフィアの「CMIYC」があまりにも輝いてみえるからなのか、映像を見てると悲しくて泣きたい気持ちになるんですよね。それは私がその後のことを知ってるからでしょう。

 

 誰もが幸せになれる道がみつかるように願っています。