オオヒメグモは最も多く見られるクモだそうだ。

 

我が家の裏の軒下には、オオヒメグモの巣がいくつもあり、

いっせいに産卵したのか、あちらこちらで卵のうを見るが、

傍らには必ず母グモの姿がある。

 

一昨年に、2個の卵のうから孵化する子グモを見たので

スルーしていたが、腹部の丸々とした個体がいて気になった。

 

ここはオオヒメグモが好きな場所で、巣を毎年つくっている。

 

軒下で日が当たらず、下にある溝には雨で流れ出た土があり、

石垣には苔もびっしり。シロブチサラグモの巣もいくつかあり、

小さな昆虫がよく網にかかっている。

 

一昨年に孵化した子グモの母グモもこの場所にいた。

 

2022年6月10日 13:25  

 

翌日、捕らえた獲物を糸で包んでいる最中だった。

捕獲シーンを何度も見ているが、糸で包むのは初めて!

知らなかった・・・(発見①)

 

6月11日 10:29

 

大きな獲物に手に負えなくて、糸で巻いて動けなくしたのだろう。

獲物は足が長く、包んでいるのに動いていた。

次の瞬間、口で糸を切り、サッと離した。  そして、引き寄せていた。

 

6月11日 10:31       6月11日 12:07

 

 

卵のうは少しずつ高く奥へと位置が変わっていたのは、

母グモが口にくわえて安全な場所に移動させていたからだ。(発見②)

 

隣の方にも卵のうが一つと母グモがいたけれど、

母グモは途中からいなくなり、卵のうはポツンと残されたままで、

孵化はできなかった。

母グモがいることには意味があるのだ。

 

 

予想どおりに産卵していた。母グモはマイペース。

よく捕食しているが、小さな獲物は糸で巻く必要はないようだ。

 

卵のうは7,8ミリ。母グモは卵のうよりも少し小さい。

 

6月12日 10:44

 

6月17日

 

気づけば卵のうは2つになっていた。18、19日は撮っていないので、

卵のうがつくられた日は不明。

 

6月20日 6:37 離れていた卵のうを

 

近くに運び、同時に見守る賢い母グモ。何か考えがあるのだろうか。

 

6月26日 9:51

 

翌日、卵のうは3つになっていたので撮っていたら

出のうする子グモが写っていた。

 

卵のうが出来上がったのが6月12日。15日後に孵化したことになる。

 

6月27日 

 

7:27                 8:16

 

 

9:34

 

 

 

オオヒメグモの網は「不規則網」と呼ばれているそうだ。

 

乱雑そうだがオオヒメグモなりの考えがあり、

何重かに込み入って張られた網は、侵入できないつくりになっている。

網の防壁だ。

 

9:34

 

6月28日 10:48   翌日、卵のうのそばで団居になっていた。

 

防壁のつくりにしたのは卵のうだけでなく、

孵化したあとの子グモを守るためでもあったのだ!

 

獲物が網にかかっても、奥の方にいる子グモたちに影響はない。

 

6月28日 17:13

 

          母グモは旅立ちを見送る