ギンメッキゴミグモはコガネグモ科。縦型の正常円網を張る。

らせん状に張る横糸の間隔も狭く、きれいな円を描いている。

 

ところがある日突然、粗い目の不規則な網に変形していた。

 

2022年4月29日 

 

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別種類の個体に場所を乗っ取られたのかと思ったが、主は同じ。

 

ネットで調べました。

 

変形網には、クモが脱皮をするためにつくる「休息網」と

寄生バチに操作されてつくる「操作網」があり、

2つの網は酷似しているとあった。

 

判断できたのは4日後のこと。衝撃だったのは「操作網」。

 

ギンメッキゴミグモには寄生するハチの種類がいて、

普通、寄生されると体液を吸われ、最後には殺される運命だが、

このハチはそれに加えて物凄い残虐なことをする。

 

宿主の体表で孵化した幼虫は寄生するだけではなく、

行動までを操作して網をつくらせる。これが「操作網」だそうだ。

 

ギンメッキゴミグモが操縦されて、じぶんの網を壊し、

寄生バチの成長に都合のいい網に張りかえている動画があり、

あんなに恐ろしい光景はないと胸が詰まった。

 

変形した網は少しづつ変化していたことで望みは持っていた。

 

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小さな円網の中で居場所をつくり身を横たえる5ミリほどの小さな命

 

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つなぎ目のない枠糸は、枠糸用のための糸でつくられ、

横糸は補強のためだけに張られている。

 

本来の網の細い糸は、弱々しくて切れてしまいそうだが、

強い縦糸の一部を残し、その上に違う種類の糸を折り返したり

重ねることにより、補強されたしっかりとした網に仕上げられている。

心もとない部分もあるが。

 

「クモの巣図鑑」 著・新海 明

「クモのおなかの中には、糸の原料をつくる「糸線」が6種類ある。

糸線ごとに、ちがう性質の糸がつくられている」

 

4月30日、翌日、        10:46

 
 

 

                  脱皮をした反対側の糸が増えている。

4月30日 10:48       5月2日 9:52 脱皮の殻↓のようだ

 

 

 

5月1日の画像がないので正確にはわからないが、

5月2日か、もしくは5月1日に中心から移動して脱皮をしたようだ。

 

体の向きが反対になっていて、銀色っぽい背中側が見える。

 

 

 

5月3日、ジャーン、見事に復元。変形から4日後、元通りのきれいな

      円網に戻っていました。「脱皮網」でした。観察者もうれしい。

      

夜のうちに独りでひたすら張りました。ほんとうによく頑張りました。

 

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かくれ帯というよりゴミをつけているようだ。

 

独りは寂しい。ゴミはお友達かも。

 

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「操作された網」についての記事と画像。ショッキングな動画もあり、

1度見たら忘れられない。