大きな体のクモは成長にも時間がかかる。

 

ジョロウグモの出現期は5~6月と遅く、

夏の間に脱皮を繰り返して成体になり、

10月の中旬ごろから産卵が始まる。

 

産卵の前には大切なオスとの出会いがある。

 

ジョロウグモの網にオスが2匹というのはよくある光景。

3匹のこともあったが、それ以上のこともあるらしい。


オスの体長は1cm以下なのにメスは2~3cm。

 

クモの代表格であるメスはタイトル本もあり、

クモの本には欠かせない存在だ。

 

オスは交接のときくらいしか登場させてもらえない。

メスのように表紙は飾れないけれど、

ドラマのヒーローになれるときがある。

 

オスの交接は

脱皮のときが80%近く、メスが食事中が20%。

油断しているときを狙うのだそうだ。

🕷参考文献 「網をはるクモ 観察事典」 構成、文/小田英智🕷

 

オスは亜成体のメスを探し出して同居できたけれど、

ぼーっとしてはいられない。

メスの脱皮の兆候を見逃さないように神経を集中し、

メスの餌食にならないように用心もしなければならない。

 

メスが大きく動いたときは慌てて逃げている・・・・・

交接なしでは産卵はないし・・・・・

もしかして、オスの方が数が多いのかも?

 

日に何度か巣を見上げているが、オスは来たときから、

メスのそばから片時も離れない。メスしか見ていない。

 

「メスは成体にならないと生殖能力がない」と知っていて、

亜成体のときから傍らで交接のチャンスを待っている・・・

 

進展のないカップルのもとにはライバルがやってくる。

そして、ドラマが生まれるのだ。

                

                🕷 🕷 🕷

 

ライバルが出現したのはオスがメスのもとに来た3日後のことだった。

 

身構えたライバルはメスからも近く先住オスは焦ったのだろう。

通常とは違う体勢で何かをアピールしているようだ。

 

絡み合ってはいるように見えるだけ。触れ合ってもいない。

 

2021年9月13日 10:23  

                                                           

                                                ライバル↑ 

  

2021年9月13日 10:25    気持ちは脚に現れる

 

メスの近くにいる体の大きなオスが優位。

先住オスの方が体が大きくて脚も長い。メスをガードしている。

 

先住オスはメスを守り、ライバルとはその日のうちに決着。
エンディングは意外に早く、ドラマは短編だった。

 

ライバルを追っ払ったヒーローは自信がついたのか、これまでになく積極的。


9月14日 14:15                 近い!

2021年9月14日 14:17     

 

2021年9月14日 14:40       距離が縮まったようだね。