我が家の裏にはシロブチサラグモの巣がとても多い。

低くて狭い場所に網を張るので、

どこの庭にも多くの巣を見る種類なのだろう。


シロブチサラグモはサラグモ科。ドーム形の網を張る。

メスの体長は4ミリ~6ミリ。オスは4、5ミリ~7ミリ。

少しだけオスが大きい。

     ♀               ♂

 

 

巣のほとんどはひざ下くらいの草間や狭い枝間にあり、

網はいくつもの枝葉に何本もの糸をかけてつくられたようでいて、

主のいる真ん中あたりはごゃごちゃとしていた。

 

草や枝葉に絡めるように張られた網と小さなクモ。

決まりのない形に見えたのは見下ろしていたから。

目線をクモと同じにしたら小さなドームが見えてくる。

 

 

       🕷 🕷 🕷 🕷 🕷 🕷 🕷 🕷

 

 

今年は網の全容を見ることができた。

 

水平円網を張るクモのために四方に支柱や竹を立てていたら、

引っ越しをしたクモのあとにシロブチサラグモが網を張っていた。

 

障害物のない空間の網。触れずことなく撮れそうだと

横に渡した支柱に黒い布をつり下げていた。

 

2021年4月19日 9:35  布は落ちていたが、

 

皺を伸ばして再び張っていたら2時間後のこと。

偶然のたまもの。太陽を浴びて立派な網が現れてきた!

 

図面もなければ指導するものもいない。

5ミリほどの小さな身ひとつでつくったのだ。

本当に賢くてエライ!

 

2021年4月19日 11:43 輝かすのは太陽の光。

                 ドームの中にはメスとオス

 

 

ドーム網はつり上げられ固定されていた。ほんとうによく考えてつくられている。

 

クモにとっては空中に大きなドーム形のテントを張るようなものだ。

そのテントも糸を紡ぎ一からつくるのだから、その労力は計り知れない。

 

低くて障害物のある場所を選ぶのには理由があったのだ。

 

きれいなカーブを描いたドームの裾幅は15センチほど。

天井部分は補強され、細かく編んだ網でつり上げているようだ。

 

2021年4月14日 11:45

 

光に包まれて神聖な儀式。中心の小さく膨らんだ部分にメスとオスがいる。

 

2021年4月19日 12:47  輝きながら 音譜

 

早春にも網が目立ちだし3月には気の早いオスが来て、

4月の中旬ごろにはカップルだらけになる。今はその時期。

 

固定する網の張り方のせいか、底が少しあるようにも見える。

 

 ドームの左下、         下に見えるのはネギ

 

                                           ドームの右下

 

 

真昼という時間帯だったからか、

動画は画像以上に網の輝きを映し出し感動させられた。

 

 

仕様は頑丈そうでも素材は絹糸よりも細い。

弱い雨風には耐えるようにできてはいるが、支柱に当たったり

網にほんの少し触れるだけで一瞬のうちに壊れてしまう。

 

ドーム網ばかりに目がいっていては壊すのは当然だわ。

数年で数え切れないほどの網を壊してしまい酷いことをした。

ほんとうに申し訳なくて、今後は撮るのを控えようと思った。