我が家の裏には、チュウガタシロカネグモ(アシナガグモ科)の巣が多い。
丁寧につくられた網。鮮明で美しい体の模様と長い脚とのバランスもよく、
造網性のクモにも興味をもつきっかけになった、いちばん好きなクモ。
2019年 5月6日
早春には網が目立ちだし、5月にはオスが来る。
綺麗な水平円網も獲物がかかれば壊れる。
オスがそばでいるときの網は、
水平円網の両脇を引っ張ったような長い形になり、
オスとメスはその網の間を行き来する。一本の糸で繋がるまで。
クモの本には「交接」とあるが、
オスがやっとの思いで遂げる様子は「合体」という印象。
網上のオスとメスを何度か見たが成就までは数日かかる。
写しやすい場所なので交接に出会えるチャンスがあるかもと
一日に何度か様子を見に行っていた。
2019年5月12日
17:26 写す角度のせい。触れてはいなかった。
あともう少し・・・・オスの伸びた脚先に思いが詰まる。
この位置と向きが定位置のよう。
翌日、5月13日 9:48
10:02
10:09 オスの体は小さいが脚は長い。お互いの胸中が知りたい。
オスとメスの体の大きさは違っていても、
共に背中の盛り上がりと二つの黒い円紋。
数多い種類の中で、どのようにして間違えずにメスを見つけるんだろうか。
「ねえねえ、模様が同じだよ」「ほんと同じだね。仲よくしよう」
という簡単なものではないようだ。
10:18
クモの場合、オスはメスよりも小さい。
シロカネグモは体長の差は少ない方だが、ジョロウグモの場合は悲惨。
チュウガタシロカネグモ・メス 9~13mm オス6~10mm。
ジョロウグモ ・メス17~30mm オス6~10mm。
新海栄一「日本のクモ」より
関係は前日と変わらない。交際期間がいるのかもしれない。
11:37 向かい合ったり(?) 11:41 離れては・・・元通り・・・
5月14日 13:12 安定期か、通常の位置と向き。
5月15日、つい、網に触れてしまい、離れたオスとメス
5月16日、7:33 前日にいた網の下で結ばれていました
1本の糸でつながっていました。
網の中央で雌雄向かい合う形で交接する。
この際、雌雄ともに第3,第4脚で網に捉まり、
第1,第2脚は互いに絡ませ合い、
さらに口器も絡ませ合うために2頭の体はV字型になる。
「ウィキペディア」より