羽化したばかりのキアゲハに遭遇した。

ミズヒキの茎にサナギの抜け殻。

羽化後、はねを広げるための場所まで行き、はねの乾くのを待つ。

その間はじっとしているから撮り放題。

                               

             (すでにアリが)

 

アゲハの模様は当たり前だと思っていがそうではなかった。

 

はねは腹部の丸みに合わせたようにカーブされ、合わされば、

同色の続き模様になっている!

 

 


 

後ばねは裏側も同じように模様が濃くはっきりとしている。

閉じていても仲間だと気付かせられる。

       

数分後、羽を広げたけれど飛び立てずに這い始めた。

準備はまだなのに、異物が近づき恐怖を感じたのだろう。

 

一度も羽ばたいてない、きれいなはね。

前ばねと後ろばねの境目は感じず、一対のはねのようだ。

細かい部分まで見事なまでに左右対称。

美しい芸術作品、黄揚羽蝶の誕生だ。

 

 

図書館の児童書コーナーの「知っておきたい!スポット50 昆虫」

ロンドン在住、カミラ ド・ラ・ベドワイエール(著) 翻訳されたもの。

 

『キアゲハはイギリスでは最も大きなチョウで、

英語名「 swallowtail 」は、後ろばねの後部に飛び出ている長い「尾」を

指している。以前はイギリスの多くの湿地帯よく見られていたが

現在ではノーフォーク・ブローズ周辺の湿地帯でしか見られなくなった

 

日本ではナミアゲハをアゲハと呼ぶほど数が多いけれど、

50の昆虫の中に取り上げられていたのはキアゲハだけだった。

 

食べる植物が決まっているものは、

その植物の生えている地域にしか住めない。

 

日本ではアゲハの食葉であるミカン科の方が多く栽培され、

庭にも植えられているからよく見るのだろう。山椒の木もミカン科。

 

キアゲハの食葉はセリ科。我が家には三つ葉とイタリアンパセリがある。